はじめに：ZBT（ZeroBase）とは
ZBT（ティッカー：ZBT）は、ZeroBase（ゼロベース）が発行するユーティリティトークンです。ZeroBase は、信頼可能な実行環境（Trusted Execution Environments、TEEs）とゼロ知識証明（ZKP）を組み合わせた技術を用いて、オフチェーン計算をブロックチェーン上で検証可能にする分散型インフラを構築しています。
具体的には、ZeroBase プラットフォームは zkStaking や zkLogin、ProofYield などのモジュールを備え、プライバシーを保ちつつも検証可能な処理能力を提供します。
ZBT トークンはそのネットワーク内で、ガバナンスやノード運用、手数料支払い、プロトコルモジュールへのアクセスなど多様な役割を持っています。
ZBT の価格履歴：過去最安値と最高値
ZBT の価格はローンチ後、変動が大きいため、歴史的なデータを把握することは非常に重要です。
CoinGecko の情報によると、ZBT の 過去最高値（ATH） は 2025年10月17日に 約 1.03 米ドル に達したと報告されています。
一方、過去最安値（ATL） は CoinGecko で 約 0.1028 米ドル と記録されており、これはかなり低い水準です。
また、CoinMarketCap でも ZBT の統計が示されており、最大供給量が 1,000,000,000 ZBT、循環供給量は約 220 百万 ZBT とされています。
他の情報源として、LBank の履歴価格データには 2025年11月の価格変動も記録があり、日々の安値・高値が細かく把握できます。
CoinDesk の解説によれば、ZeroBase プロジェクト自体は比較的新しいもので、ZBT の設計にはオフチェーン計算やプライバシー重視の要素が強く反映されていることから、ユーティリティ需要と投機的需要の両方が価格に影響を与えていると考えられています。
このように、ZBT は非常にボラティリティの高いトークンであり、投資・保有には価格リスクも大きいため注意が必要です。
Trust Wallet による ZBT の保管と送金
Trust Wallet の概要
Trust Wallet はスマートフォン向けのセルフカストディ型ウォレットで、ユーザー自身が秘密鍵（リカバリーフレーズ）を管理します。これにより、取引所リスク（破綻やハッキングなど）から資産をある程度分離して保管することが可能です。
また、Trust Wallet は多くのブロックチェーンやトークン標準（例えば Ethereum 系の ERC‑20）に対応しており、ZBT のような ERC‑20 トークンも扱える環境が整っています。
ZBT の受け取り（保管）
まず、Trust Wallet を開いてウォレット画面に移動します。「トークンを追加（Add Tokens）」機能を使い、ZBT トークンをリストに表示させます。ZBT がデフォルトでない場合は、ZeroBase のコントラクトアドレスを入力してカスタムトークンとして追加することができます（ZBT は ERC‑20 なのでこの方法が使われることが一般的です）。
トークンを追加した後、「受け取る（Receive）」をタップすれば、ZBT 用アドレスと QR コードが表示されます。そのアドレスを送金元（取引所や他のウォレット）に伝えることで、あなたの Trust Wallet に ZBT を送ってもらえます。送金が完了すれば、Trust Wallet の残高に反映されます。
ZBT の送金（出金）
ZBT を他のアドレスに送金するには、Trust Wallet で ZBT を選択し、「送信（Send）」をタップします。送り先のアドレスを入力、または QR コードをスキャンし、送金量を指定します。ERC‑20 トークンの場合はガス手数料（Ethereum ネットワークのトランザクション手数料）が必要になるので、送金前にガス代を確認して適切なレベルを選ぶことが重要です。
内容を十分確認して送信を確定すると、トランザクションが発行され、ブロックチェーン上で処理されます。送金後は Trust Wallet 内の履歴画面から進捗を確認でき、処理完了後に残高が更新されます。
セキュリティの注意点
Trust Wallet を用いて ZBT を扱う際には、以下のセキュリティ対策を常に徹底すべきです：
- リカバリーフレーズ（シードフレーズ）は極めて重要なので、紙などに記録してオフラインで安全な場所に保管してください。他人と共有してはいけません。
- 送金先アドレスの入力ミスを防ぐために、可能な限り QR コードをスキャンする方式を利用してください。
- 公共 Wi‑Fi を使用して送金操作を行うのはリスクがあるため、信頼できるネットワークや VPN を活用することを検討してください。
- Trust Wallet アプリは定期的にアップデートを行い、既知の脆弱性リスクを軽減するようにしてください。
bitFlyer（ビットフライヤー）取引所について
bitFlyer の基本概要
bitFlyer（ビットフライヤー）は日本国内で非常に有名な暗号資産取引所で、長年の実績があります。日本円での入出金が可能で、日本国内ユーザーにとって使い勝手がよく、信頼性も高いプラットフォームです。取引方式としては、販売所（ユーザーと bitFlyer との直接売買）と取引所（マーケット形式）があります。
また、bitFlyer は金融商品取引業および暗号資産交換業として許可を得ており、規制遵守にも力を入れています。
セキュリティ・資産保護体制
bitFlyer は顧客資産の保護に対して高水準のセキュリティ対策を採っています。具体的には、顧客の暗号資産の大部分をコールドウォレット（オフライン）で管理し、マルチシグネチャ（複数署名）方式を導入して送金時のリスクを軽減しています。
さらに、顧客の日本円資産と運営資産を分別管理しており、信託保全の仕組みを持っています。加えて、情報セキュリティ基本方針を明記し、取引所運営上のリスク管理を体系的に行っています。
ZBT の取扱状況（bitFlyer）
重要な点として、現在 bitFlyer において ZBT（ZeroBase）が取り扱われているという公表情報は確認できません。bitFlyer の暗号資産取り扱い通貨リストや新規上場情報を確認しましたが、ZBT の上場・取扱を示す正式なアナウンスは見当たりません。
したがって、ZBT を bitFlyer で売買したり入出金したりすることは現時点で難しい可能性が高いです。
Trust Wallet と bitFlyer の比較：利点と留意点
Trust Wallet の強みと課題
Trust Wallet の最大のメリットは、資産をユーザー自身で完全に管理できる点です。秘密鍵を保持することで、取引所リスク（ハッキングや倒産など）から切り離されて資産を保管できます。また、多数のトークンとチェーンをサポートしており、ZBT のような ERC‑20 トークンも扱える柔軟性があります。
モバイルアプリでの操作は直感的で、送受金やスワップ、dApp との連携も容易です。一方で、自己管理型ウォレットは責任が重く、リカバリーフレーズを失うと資産を取り戻せないリスクがあります。また、送金時にはガス手数料がかかり、混雑時にはコストが高くなる可能性があります。
さらに、トラブルが起きたときに取引所のような迅速なサポートを受けられるとは限らず、自己解決能力が求められる場面もあります。
bitFlyer の強みと限界
bitFlyer の強みは、高い信頼性と日本国内での利便性です。日本円による入金・出金が可能で、国内銀行との連携もスムーズなため、新規ユーザーにも使いやすいプラットフォームです。取引所形式（マーケット）にも対応しているため、売買の柔軟性もあります。
セキュリティ面でも強固な体制が整っており、コールドウォレットやマルチシグ、分別管理などにより顧客資産を保護する仕組みが構築されています。
ただし、取引所に資産を預ける性質上、常に取引所リスクがあります。また、取引所が ZBT を未対応である現在の状況では、ZBT の売買・保管に bitFlyer を使う選択肢が限定的です。出金手数料や最低出金額も考慮すべきです。
ZBT（ZeroBase）運用における戦略と注意点
ZBT を運用する際には、自分の運用目的とリスク許容度にあわせて戦略を練ることが重要です。
まず、長期保有（ホールド） が目的であれば、Trust Wallet に ZBT を送金して自己管理する方法が有効です。取引所に預けず、自分のウォレットで管理することで、将来的な ZeroBase のプロトコル成長やユースケース拡大を見据えた保有が可能になります。
一方、取引を目的 とする場合は、ZBT を取り扱っている取引所を利用する必要があります。bitFlyer では取り扱われていない可能性が高いため、Binance、Gate、KuCoin など ZBT 上場先を活用する選択肢を検討することが望ましいでしょう。実際、CoinGecko のデータを見ると Gate や Binance において ZBT の取引ペアが存在しています。
分散管理 の観点からは、一部 ZBT を Trust Wallet に保管し、残りを取引所に預ける方式がリスク管理に適しています。これにより、取引所リスクと自己管理リスクをバランスよく分散できます。
送金時には、Ethereum ネットワークの混雑状況やガス代を考慮し、コスト効率のよいタイミングを選ぶことが重要です。特に大きな数量を移動させる場合、手数料が無視できないコスト要因となり得ます。
また、ZeroBase プロジェクトの進展（例えば新モジュールの実装、ノード参加の機会、ガバナンス提案など）を定期的にチェックし、運用方針をアップデートすることも有益です。
結論
ZBT（ZeroBase トークン）は、ZeroBase が提供するゼロ知識証明 + TEE を用いたオフチェーン計算インフラを支える重要なユーティリティトークンです。その価格は歴史的に大きな変動を見せており、過去最高値は約 1.03 米ドル、一方最安値は約 0.1028 米ドルという水準まで下落したことが確認されています。
Trust Wallet を使って ZBT を自己管理すれば、資産を安全かつ柔軟に扱うことができ、自分のペースで送受金や保管が可能です。秘密鍵を自分で持つことで取引所リスクを避けられますが、責任も重く、ガス代など送金コストの管理が必要です。
一方で、bitFlyer のような国内取引所は信頼性が高く、法定通貨とのアクセスも優れていますが、ZBT の取り扱いが確認されていない現状では運用の選択肢としては限定的です。
ZBT を扱う際には、自分の目的（保有か取引か）、リスク許容度、コスト、およびセキュリティ体制を総合的に考えて、最も適した運用戦略を設計することが重要です。
