WLFI（World Liberty Financial）とは
WLFI は「World Liberty Financial」が発行するガバナンストークンで、トランプ一族が関与するプロジェクトです。WLFI は DeFi と Web3 を融合させた金融プラットフォームを目指しており、トークン保有者はガバナンス (提案や投票) に参加できる機能が設けられています。
このプロジェクトは Ethereum (ERC‑20) のほか、Solana など複数チェーンで展開されており、WLFI トークンはこれらチェーンで利用可能です。
また、トークン総供給量は 1,000 億 WLFI に設定されており、初期流通分 (TGE) はおよそ 24.67 億 WLFI であったとの報告があります。
WLFI の価格履歴：最低価格・最高価格
WLFI は 2025年9月1日に主要取引所 (例：Binance) での上場を果たしました。
上場時の初値はおよそ 0.30～0.40 USD のレンジであったとされ、流動性が解放された直後から激しい価格変動が見られました。
一方、価格の下振れも顕著で、広範な市場上昇時にも 約 0.192 USD のサポートライン近辺を下抜ける動きが報じられており、10％程度の急落を度々繰り返すというケースもあります。
さらに、Reddit 上の報告では、一時 $0.072 という非常に低い水準に達したとの記録もあり、ホエール (大口保有者) の売却圧力やアンロック (ロック解除) が価格下落を引き起こしている可能性が指摘されている状況です。
加えて、WLFI トークンのバーン (焼却) が行われたとの報告があります。具体的には 4,700万枚の WLFI がバーンされたという投稿があり、供給抑制の試みがなされていることを示唆しています。
こうした価格の激しい変動と供給調整の試みが、WLFI トークンの評価に大きな影響を与えている点には注意が必要です。
Trust Wallet による WLFI の保管方法
Trust Wallet は、自己管理型ウォレット (セルフ・カストディ型) として、多くの ERC‑20 トークンや他チェーンのトークンをサポートしています。WLFI も Ethereum ベースで発行されており、Trust Wallet での保管が技術的に可能です。
まず、Trust Wallet を起動し、新しいウォレットを作成するか既存ウォレットを復元します。次に、トークン追加画面で WLFI を検索します。リストに表示されない場合は、「カスタムトークン追加 (Custom Token)」機能を使って WLFI のコントラクトアドレスを入力します。WLFI のコントラクトアドレスは、公式情報源 (World Liberty Financial のサイトや信頼できるブロックチェーンエクスプローラ) で確認が必要です。
トークンを追加したら、Trust Wallet に受け取り用のアドレスが表示されます。そのアドレスを取引所または他ウォレットで送金先として登録すれば、WLFI を受け取る準備が整います。
保管時には、秘密鍵またはリカバリーフレーズ (シードフレーズ) を安全に保持することが極めて重要です。スマートフォンを紛失したりウォレットを復元しなければならなくなった際に、資産を失うリスクを避けるため、オフライン保管や物理的なバックアップが推奨されます。
Trust Wallet から WLFI を送金する方法
Trust Wallet に保管された WLFI を他のウォレットや取引所に送るには、次の手順を踏むことが基本です。
まず Trust Wallet を開いて WLFI のトークン画面を表示させます。「送金 (Send)」をタップして、送金先のアドレス (ERC‑20 対応) を入力します。アドレスが正しいかを慎重に確認します。次に送金量を指定し、ガス代 (Ethereum ネットワーク用) を確認します。ERC‑20 トークンの送金には ETH がガス代として必要となるため、ウォレットに十分な ETH があることを事前に確認する必要があります。
送金内容を最終確認し、問題なければ送金を確定します。送金が完了するとトランザクションハッシュ (TXID) が発行され、これを使って Etherscan などのブロックチェーンエクスプローラで送金状況 (成功、保留、失敗) を追跡できます。
なお、WLFI がマルチチェーン (たとえば Solana など) にまたがって存在する情報も報じられており、Solana ネットワーク上での準備金取得も発表されています。
そのため、送金時には対象ネットワーク (Ethereum や Solana など) を誤らないように慎重に操作する必要があります。
Coincheck における WLFI の取り扱い状況
Coincheck（コインチェック）は日本国内で広く利用されている暗号資産取引所ですが、2025年時点で公開されている銘柄リストには WLFI (World Liberty Financial) の記載は見当たりません。主要な取り扱い銘柄の中には WLFI は含まれていないため、Coincheck では WLFI の売買やウォレット入出金に対応していない可能性が高いです。
また、WLFI を取り扱う取引所としては Binance や OKX、Bybit などの海外大手が報じられており、これらを利用して入手・売却を行う必要があります。
このような状況から、Coincheck を介して WLFI を運用するのは現実的な選択肢とはなっていないため、海外取引所＋Trust Wallet 組み合わせによる運用が現実的なモデルになります。
Trust Wallet と Coincheck を組み合わせた WLFI 運用の考え方
WLFI を保有・運用するには、まず海外取引所 (Binance、OKX、Bybit など) で購入を行い、その後 Trust Wallet に送金して自己管理する方法が現実的です。これにより、取引所への露出リスクを抑えながら資産を管理できます。
Trust Wallet に保管している WLFI は、長期保有 (ホドリング) に加えて、将来的なプロジェクト成長やコミュニティのガバナンス参加を見据えて保持する戦略が考えられます。また、価格が一定水準に到達した場合や利益確定を希望する場合には、Trust Wallet から再度対応取引所へ送金して売却を行うことも可能です。ただし、その際はガス代、送金先アドレス、送金量などを慎重に計画する必要があります。
WLFI を運用する上でのリスクと注意点
WLFI は大きな注目を集めている一方で、リスクも非常に多いトークンです。価格変動リスクは顕著で、初期上場時の高値から急落した事例があるほか、ロック解除 (アンロック) による売り圧力や大口保有者 (ホエール) の売りが価格を揺さぶる可能性があります。 Reddit ではアンロック後の売却懸念が指摘されており、過去に 20%以上の一日下落があったとの報告もあります。
また、取引所による市場操作の疑惑も出ており、一部では相場操作を調査する動きがあります。
バーンによる供給削減 (47百万枚の WLFI バーン) の試みはあるものの、これが価格の持続回復に十分寄与するかは不透明です。
ウォレット管理に関しても注意が必要です。一部ユーザーは Phantom Wallet などで価格表示がされず、実際の保有価値を把握できないという報告があります。
さらに、プロジェクト自体には規制リスクや信頼性リスクがあります。トランプ氏との関係性ゆえの政治リスクや、供給モデル・ガバナンス構造の透明性などが将来の不確実性要因となり得ます。
将来性と展望
WLFI (World Liberty Financial) は、政治的なブランド力を背景にした DeFi プロジェクトとして非常に注目されています。トークンはガバナンス機能を備えており、プラットフォームの方向性に対して保有者が影響を持つ設計です。
さらに、WLFI の財務戦略として、ALT5 Sigma という公開企業がトレジャリーとして WLFI を大量保有する計画があり、財務上の支援体制が構築されています。
また、ソラナネットワーク上に戦略的準備金を取得した報道もあり、マルチチェーン戦略や USD1 のステーブルコインとの連携を通して、プラットフォームを多面的に拡大する意図がうかがえます。
ただし、上場直後のボラティリティ、ロック解除による売り圧、バーンの効果、トークン流通の透明性など、多数の不確実性が存在します。これらを乗り越え、プロジェクトが持続的な成長を果たせるかは投資家にとって重要な論点です。
結論
WLFI (World Liberty Financial) トークンは、トランプ一族の関与や DeFi と Web3 を組み合わせた大胆なビジョンから注目を浴びています。Trust Wallet を活用すれば、自己管理型ウォレットで WLFI を保管・送金することが技術的に可能です。
しかしながら、Coincheck などの日本国内取引所では現時点で取り扱いが確認されておらず、実際の運用には海外取引所との組み合わせが必要となります。WLFI の運用には、価格変動リスク、アンロックリスク、ガバナンスリスク、規制リスクなどが存在し、慎重な判断が不可欠です。
将来的には、マルチチェーン展開やステーブルコインとの連携、財務戦略 (トレジャリー保有・バーン) などを通じて価値を高める可能性がありますが、短期の急落や投機リスクも同時に大きいため、リスク許容度に応じた戦略を立てることが重要です。
WLFI に関心を持つ投資家・保有者は、常に最新の情報 (アンロックスケジュール、バーン状況、ガバナンス発表など) をチェックしつつ、資産管理を行う必要があります。慎重かつ情報に基づいた判断をもって、WLFI への関与を検討されることをおすすめします。
