UNI（Uniswap）とは — 基本概要
UNI は、分散型取引所（DEX） Uniswap のネイティブ・ガバナンストークンです。Uniswap は AMM（自動マーケットメーカー）モデルを採用しており、ユーザーが流動性を提供することでスワップ（交換）やスワップ手数料から報酬を得る仕組みを持っています。
UNI トークンは、ガバナンス投票によりプロトコルパラメータを調整したり、将来的な方向性を決定する能力を保有者に与えます。さらに、流動性提供のインセンティブやステーキングなど、さまざまな用途が想定されており、Uniswap エコシステムの中核をなすトークンです。
UNI の価格履歴 — 過去最安値と最高値
UNI はリリース以来、価格が大きく変動しており、歴史的な価格レンジを把握することは投資や保有の判断において重要です。
- 最高価格（All‑Time High, ATH）
Bybit の価格情報によれば、UNI の過去最高値は 44.92 USD（2021年5月）に記録されています。 - 最安価格（All‑Time Low, ATL）
同じく Bybit の履歴データによれば、最安値は 1.03 USD（2020年9月）でした。 - 日本円換算での歴史水準
CoinMarketCap の日本円表示でも、UNI の過去最高価格が ¥6,948.16、過去最安が ¥64.73 と記録されていることが確認されます。 - 変動要因
1. DeFi 利用の拡大：Uniswap の流動性プールやスワップ利用量の増加が UNI トークンの需要を後押し。
2. ガバナンス期待：UNI 保有者によるプロトコルの方向性への参加への期待が価格に影響。
3. マクロ経済／暗号市場：ビットコイン／イーサリアムなど大手通貨の動きが DeFi 全体のセンチメントに波及。
4. 大口保有者の売買：ホエール（大口 UNI 保有者）が売却または移動をすると市場に影響を与える可能性があります。
Trust Wallet による UNI の管理
次に、Trust Wallet（トラスト・ウォレット）を使って UNI を安全に保管および運用する方法をご説明します。
Trust Wallet とは
Trust Wallet はスマートフォンアプリ型の非カストディアルウォレットであり、ユーザーが秘密鍵を自己管理できます。ERC‑20 トークンをはじめ、多数のトークンに対応しており、UNI もその対象です。
UNI を Trust Wallet に追加・保管する手順
- ウォレット準備
スマートフォンに Trust Wallet をインストールし、新しくウォレットを作成または既存ウォレットを復元します。 - トークンを追加
アプリ内の「資産」画面で「＋（トークン追加）」をタップし、「UNI」または「Uniswap」と入力して検索し、表示された UNI トークンを有効化します。 - 受け取りアドレスを取得
UNI を選択 → 「受け取る（Receive）」をタップ → 表示されたウォレットアドレスをコピーします。取引所等からこのアドレス宛に UNI を送金することで、Trust Wallet に保管できます。 - バックアップ
ウォレット作成時に表示されるリカバリーフレーズ（ニーモニック）および秘密鍵は、紙やオフラインの安全な媒体に記録して厳重に保管してください。
運用時の注意点
- 送金手数料
UNI は ERC‑20 トークンとして動作するため、Ethereum ネットワークのガス代が必要になります。送金前にはガス代を見積もり、ウォレットに十分な ETH を残しておきましょう。 - セキュリティ管理
送金時にはアドレスを正確に確認してください。コピー＆ペースト後、入力ミスがないかを再チェックすることが重要です。フィッシングサイトや偽ウォレットには常に警戒が必要です。 - ガバナンス参加
UNI 保有者は将来的に提案への投票やプロトコルの意思決定に関与できます。これに参加する場合、投票方法やロック期間を把握しておくことが望ましいです。
Trust Wallet から取引所への送金（UNI の出金）
Trust Wallet に保管している UNI を取引所や他のウォレットに送金する方法は次のとおりです。
- 送金先アドレスの確認
取引所または受け取り先ウォレットで、ERC‑20 対応の UNI 入金アドレスを取得します。 - 送金準備
Trust Wallet で UNI を選択 → 「送金（Send）」をタップ → 送金先アドレスを貼り付け → 送金量を入力。 - 手数料の確認
ガス代を見積もり、送金後にウォレットに残すべき ETH の量を考慮します。 - 最終確認・送金
アドレス、数量、手数料を慎重にチェックし、誤りがなければトランザクションを実行します。 - トランザクション確認
送金後、トランザクション ID（TXID）を取得し、Etherscan などのブロックチェーン・エクスプローラーを使って送金状況を確認します。
bitFlyer における UNI の取扱状況
重要な点として、bitFlyer（ビットフライヤー）では現時点において UNI（Uniswap トークン）の取り扱いは確認されていません。具体的な根拠は以下の通りです。
- bitFlyer の仮想通貨銘柄一覧には UNI の名前は見当たりません。
- 過去の bitFlyer のプレスリリースや取り扱い開始案内にも、UNI の新規取り扱いに関する発表は確認されていないようです。
- また、bitFlyer の取り扱い方針を見る際、「アルトコイン販売所」や「仮想通貨リスト更新」があるものの、Uniswap トークン（UNI）については具体的な情報が不足しています。
そのため、UNI を取引または出金したい場合には bitFlyer 以外の取引所（例：Bybit、Binance、Coinbase など） を利用することが現実的です。取引所を選ぶ際には、入金アドレス（ERC‑20 対応か）や流動性、手数料などを十分に確認してください。
リスクおよび注意点
UNI を Trust Wallet で保有・運用するにあたり、以下のリスクや注意点を理解しておくことが重要です。
- 価格変動リスク
過去の ATH（44.92 USD）および ATL（1.03 USD）の例からも分かるように、UNI は大きな価格変動を経験しており、投資には慎重な判断が求められます。 - ガス代コスト
ERC‑20 トークンであるため、送金時の Ethereum ネットワークのガス価格が高騰するタイミングではコストが大きくなる可能性があります。 - 取引所対応リスク
bitFlyer など国内取引所に UNI が未対応の場合、出金や売買の選択肢が制限されるリスクがあります。 - セキュリティリスク
秘密鍵やリカバリーフレーズを適切に管理しないと資産を永久に失う可能性があります。また、フィッシング詐欺や誤アドレス送金などのリスクにも注意が必要です。 - ガバナンス参加リスク
提案投票やロックを行う場合、トークンをロックする期間や条件、報酬体系などを十分検討する必要があります。
将来性とまとめ
- 技術面／プロトコルの価値：Uniswap は DeFi の代表的な AMM プロトコルとして成熟しており、UNI はそのガバナンスおよび流動性提供の中核を担っています。
- トークンのユーティリティ：UNI を保有することで、ガバナンスに関与したり、将来的なプロトコル報酬を享受する可能性があります。
- 価格レンジ：過去最高値は約 44.92 USD、最安値は約 1.03 USD と、変動幅が非常に大きいトークンであり、リスクとリターンの両方があります。
- ウォレット戦略：Trust Wallet を利用すれば非カストディアルで UNI を安全に管理可能ですが、送金・ステーキングには手数料やセキュリティへの配慮が必要です。
- 取引戦略：bitFlyer では UNI の取り扱いが確認されていないため、他の取引所を活用した売買や出金が現実的な選択肢となります。
- リスク管理：価格変動、流動性、手数料、ガバナンスリスク、セキュリティリスクなどを総合的に評価し、ご自身の目的と許容リスクに応じた運用方針を策定することが望ましいです。
