SKY（スカイ）とは — 基本概要
SKY（ティッカー：SKY）は、旧 MakerDAO（メイカーDAO）がブランドをリニューアルし、ガバナンストークンを MKR から SKY に切り替えたプロジェクトによる新しいガバナンストークンです。2024年9月、MakerDAO は「Sky プロジェクト」への移行を発表し、SKY はプロトコルのアップグレード、ガバナンス（投票）、担保資産の選定、手数料調整など、重要な DAO の意思決定に使われるトークンとなりました。
bitFlyer も 2025年10月8日より SKY の取扱を開始しており、同社の発表資料には、SKY は新たなガバナンストークンとして公開されると明記されています。
また、SKY プロトコルは旧 MakerDAO の機能を継承しながら、より広範な DAO ガバナンスを目指しており、ステーキングによる報酬や、エコシステム成長のための参加インセンティブも提供される設計が示されています。
SKY の価格履歴（過去最低値・最高値）
SKY の価格履歴については、情報源として Bybit が参考になります。Bybit によれば、SKY の 過去最高値（ATH） は約 0.100535 USD、そして 過去最安値（ATL） は 0.03582727 USD と報告されています。
これらの数値から、SKY は発行後も一定の価格変動があり、特にテクノロジー移行期や DAO のガバナンス変更に伴って大きなレンジで上下していることが分かります。
なお、SKY の上場発表やブランド変更といった大きなイベントは価格にも影響を与えており、たとえば CoinNews などでは、SKY が Coinbase NY に上場したことや創設者の買い増しが価格上昇のきっかけになったと報じられています。
また、SKY のステーキングでは年率約16％とされる報酬が提示されており、これが投資家やガバナンス参加者の関心を引いているとの分析もあります。
Trust Wallet による SKY の管理
Trust Wallet とは
Trust Wallet（トラストウォレット）はスマートフォン用の非カストディアルウォレットで、ユーザーが秘密鍵を完全に管理できます。複数のブロックチェーンやトークン規格に対応しており、ガバナンストークンやステーキング可能なトークンも扱いやすい点が強みです。
SKY を Trust Wallet に追加・保管する方法
SKY を Trust Wallet で管理するには以下のステップが考えられます：
- Trust Wallet の起動
スマートフォンでアプリを開き、新規ウォレットを作成するか既存ウォレットにアクセスします。 - トークン追加
資産画面で「＋（トークン追加）」をタップし、トークン名に「SKY」または「Sky Protocol」などを入力して検索します。SKY がリストに表示されれば、有効化してウォレットに追加します。 - 受け取りアドレスの取得
SKY トークンを選び、「受け取る（Receive）」をタップすると、ウォレットの SKY 用アドレスが表示されます。このアドレスを使って取引所などから送金できます。 - 秘密鍵／リカバリーフレーズの保管
秘密鍵およびリカバリーフレーズ（ニーモニック）は、ウォレット復元のために不可欠です。信頼できる場所に厳重に保管してください。
保管時および運用時の注意点
- 手数料
SKY のトランザクションを送る場合、ブロックチェーン手数料やガス代がかかる可能性があります。送金時には残高をよく確認してください。 - セキュリティ
ウォレット内のアドレスを誤って扱うとトークンが失われるリスクがあります。また、秘密鍵や復元フレーズの漏洩は重大なリスクです。 - ステーキングまたはガバナンス参加
SKY はガバナンストークンとしての性格を持つため、ステーキングによる報酬や DAO での投票参加を検討する場合、ウォレットから直接操作できるよう対応を確認したほうがよいでしょう。
Trust Wallet から送金（例：取引所への出金）
Trust Wallet に保有している SKY を他のウォレットや取引所へ送金する場合の一般的な手順は以下の通りです：
- 送金先アドレスの確認
出金先（取引所または別ウォレット）で SKY の入金アドレスを取得し、アドレスが正しいブロックチェーン（SKY を扱うネットワーク）であることを確認します。 - 送金操作
Trust Wallet で SKY を選択 → 「送金（Send）」 → 送金先アドレスを貼り付け → 送金量を入力。 - 手数料の確認
トランザクションに必要な手数料を確認し、送金後にウォレットに最低限残す必要があるかを判断します。 - 送金実行
アドレス・数量・手数料を慎重に確認し、問題なければトランザクションを送信します。 - トランザクション確認
送金後、トランザクションID（TXID）が生成されますので、それを使ってブロックチェーンエクスプローラーで送金の状況（成功・失敗）を確認できます。
bitFlyer における SKY の取扱状況
2025年10月1日、bitFlyer はプレスリリースで SKY の取扱を発表しました。
具体的には、2025年10月8日より bitFlyer の販売所で SKY の売買を開始する予定であることが明記されています。
ただし、注意が必要な点もあります。現時点で bitFlyer の説明ページには、「SKY の送付（外部送金）には対応していない」と明記されており、ウォレットから bitFlyer への出金が制限されている可能性があります。
つまり、SKY を Trust Wallet に保管した上で bitFlyer に出金・預け入れをするには、bitFlyer が将来的に入金・送付をサポートするタイミングを待つ必要があるかもしれません。
また、bitFlyer はかんたん積立サービスでも SKY の取扱を開始予定と発表しており、長期保有を視野に入れた積立投資の選択肢も開かれています。
リスクおよび注意点
SKY を Trust Wallet で運用する際には、以下のリスクおよび注意事項を十分に理解することが重要です：
- ガバナンスリスク
SKY はガバナンストークンであり、プロトコルの重要な意思決定に関わるがゆえに、ガバナンスの失敗や不和が将来の価値に影響する可能性があります。 - 価格変動
まだ比較的新しいトークンであり、供給やステーキング、報酬設計の変化によって価格が大きく変動するリスクがあります。 - 送金制限
現状 bitFlyer では SKY の外部送付に対応していないため、ウォレットから取引所への移動や出金が困難なケースがあります。 - 資産管理
秘密鍵およびリカバリーフレーズの管理を怠ると資産を失う危険性があります。特にガバナンストークンは価値が変動しやすいため、安全性の確保が重要です。 - ステーキング・報酬のリスク
ステーキング報酬を目的に持っていても、報酬設計の変更やネットワークのアップグレードが投資計画に影響を与える可能性があります。
将来性とまとめ
- プロジェクトの方向性：SKY は旧 MakerDAO を継承しつつ、より広い DAO ガバナンスとマルチチェーン展開を目指すトークンです。Web3 や DeFi における長期的なプロトコル運営が期待されています。
- トークン機能：SKY は投票機能、ステーキング、ガバナンス参加など、重要な意思決定に使われる役割を持ちます。
- 価格レンジ：歴史的な価格は ATH 約 0.10 USD、ATL 約 0.0358 USD と大きな変動を経験しており、投資機会とリスクの両方があります。
- ウォレット管理：Trust Wallet を使えば SKY を安全に保管・送受信できるが、送付や外部との連携には制限がある可能性がある。
- 取引所戦略：bitFlyer で販売所・積立が始まった一方で、外部送金に対応していない点に注意が必要。投資・運用には戦略が求められます。
- リスク管理：ガバナンスリスク、価格変動、セキュリティリスクなどを把握し、長期参加を考える場合はステーキングや参加方法を慎重に検討することが望ましい。
