レオ・トークン（LEO）とは
レオ・トークン（UNUS SED LEO、以下「LEO」）は、暗号資産取引所 Bitfinex（およびその関連企業 iFinex）が発行するエクスチェンジ・トークンです。Tether（テザー）などを発行する iFinex グループによって 2019年5月に IEO（取引所によるトークン公開）形式で発行されました。LEO は主に資金調達や取引所ユーザーへのインセンティブとして使われる設計で、トークン保有者に対するバーン（焼却）などが定期的に行われる仕組みもあります。
LEO の性格は、Binance の BNB や OKX の OKB と同種の「取引所トークン（Exchange Token）」に近く、Bitfinex におけるユーザー優遇や運営支援を目的としています。
LEO の価格履歴：最高値・最安値
LEO の価格は、発行以降かなりの変動を経験しています。主要な価格データは以下の通りです。
- 史上最高値（ATH）：LEO は最高で 10.14 USD を記録したというデータがあります。
- 史上最安値（ATL）：最安値は 0.799859 USD との記録があります。
日本円換算では、CoinMarketCap によれば過去最低時は 約 ¥121.02、過去最高時は 約 ¥1,507.38 だったとのデータも報告されています。
この価格変動は、LEO の供給量、バーン（焼却）ポリシー、Bitfinex の運営状況、投資家の参加・離脱など、多くの要因が影響していると考えられます。
Trust Wallet（トラストウォレット）とは
Trust Wallet はスマートフォン向けのマルチ資産ウォレットで、多くのブロックチェーン（Ethereum、BSC など）上のトークンを管理できます。シンプルな UI、高いセキュリティ、バックアップ用のシードフレーズ（リカバリーフレーズ）対応などが特徴です。
ただし、Trust Wallet における LEO（UNUS SED LEO）サポートには注意が必要です。調査した限りでは、公式に「LEO が Trust Wallet に完全に統合されている」という信頼性の高い情報が少なく、ユーザー報告も限られています。
- Reddit などでは「Leo Wallet から Trust Wallet への移動が分からない」という投稿があります。 > “I have money in Leo Wallet … I’m not sure how to transfer it to Trust wallet.”
- また、Trust Wallet に任意トークン（カスタムトークン）を追加するには、コントラクトアドレスや小数点（decimals）の指定が必要になる場合があります。多くのユーザーはこの操作を誤ることがあります。
これらの点から、Trust Wallet を使って LEO を管理する場合は慎重な設定が求められます。
Trust Wallet での LEO の保管・送金（理論的な手順）
以下は、LEO を Trust Wallet に追加し、保管・送受信を管理する際に想定されるステップです。ただし、実際に資産を動かす前には、最新のコントラクト情報やウォレットの互換性を必ず確認してください。
- Trust Wallet にトークンを追加
- アプリを開き、「ウォレットを追加」（Add Token）またはカスタムトークンの機能を使います。
- LEO のコントラクトアドレス、小数点（decimals）、シンボル（LEO）を入力。
- 正しく入力されれば、Trust Wallet のトークン一覧に LEO が追加されます。
- 受け取りアドレスを取得
- Trust Wallet 側で LEO の受信用アドレスをコピーします。
- 送金元（取引所や別ウォレット）で、Trust Wallet のアドレスを宛先として指定。
- 送金
- 送金元で LEO を選び、Trust Wallet のアドレスと送金量を入力。
- 手数料を確認し、問題なければ送金を実行。
- 着金の確認
- Trust Wallet 側でトランザクション履歴を確認。
- ブロックチェーン（例：Etherscan など）で TXID（トランザクション・ハッシュ）をチェックして、送金が正しく処理されたかを確認。
bitFlyer と LEO の関係（および現状）
bitFlyer（ビットフライヤー）は日本国内で非常に有名な暗号資産取引所ですが、LEO（UNUS SED LEO）を取り扱っていない可能性が高いです。
- bitFlyer の仮想通貨取扱リストを見ても、LEO の記載はありません。
- また、bitFlyer の公式資料（例えば取引所の説明書面）でも LEO に関する記載は見当たりません。
- そのため、Trust Wallet から直接 bitFlyer に LEO を送金・預け入れ する運用は、現時点では実用的ではないか、そもそもサポートされていない可能性があります。
LEO を保管・管理する際のリスクと注意点
LEO を Trust Wallet や他のウォレットで運用する際には、以下のリスクや注意事項を十分に理解しておく必要があります。
- 互換性リスク
- Trust Wallet が最新の LEO コントラクトやトークン形式に対応していない場合、送金や受け取りに失敗する可能性があります。
- 手動でカスタムトークンを追加する場合、入力ミス（アドレス、小数点、シンボルなど）で資産を失うリスクがあります。
- 流動性・取引リスク
- LEO は取引所トークンであるため、流動性が十分とは限りません。Reddit などでは「取引量が少ない」「大口ホルダーが多い」という指摘もあります。
- また、バーン（トークン焼却）によって供給が減る設計があるため、価格への影響が大きい可能性があります。
- 発行元リスク
- LEO は Bitfinex（iFinex グループ）によって発行されたトークンであり、取引所自体の運営状況や財政状況がトークン価値に影響を与える可能性があります。
- 過去には、LEO 発行の背景が Bitfinex の資金調達目的だったという報道もあり、完全にリスクなしとは言えません。
- バックアップとセキュリティ
- ウォレット（Trust Wallet など）を利用する際には、必ずリカバリーフレーズ（シードフレーズ）を安全な場所に保管してください。
- 不正送金を防ぐため、送金先アドレスは慎重に確認し、テスト送金を行うのが望ましいです。
まとめ（結論）
- LEO（UNUS SED LEO）は Bitfinex によって発行された取引所トークンであり、特定の経済的役割（資金調達、バーンなど）を持っています。
- 価格は史上最高で約 10.14 USD、最安で約 0.7999 USD という大きな変動幅があります。
- Trust Wallet で LEO を管理することは理論上可能ですが、カスタムトークンの設定が必要で、誤設定リスクや互換性リスクがあります。
- bitFlyer に関しては、少なくとも公開情報上、LEO の取り扱いが確認されていません。そのため、Trust Wallet から直接 bitFlyer へ LEO を送る運用は一般には実用的でない可能性があります。
- LEO を扱う際には、流動性・運営リスク・セキュリティ面をよく理解したうえで、資産管理を行うことが重要です。
