はじめに：ETHFI（Ether.fi）とは
ETHFI（Ether.fi）は、リキッド・リステーキング（他のステーキング資産を預けながら流動性を保つプロトコル）を提供する Ether.fi プロトコルのガバナンストークンです。
Ether.fi は Ethereum ネットワーク上および Arbitrum などをサポートし、ステーキング資産をさらに活用しながら報酬を得たり、ガバナンス投票に参加したりするための仕組みを提供しています。
ETHFI の総供給量は 10 億 ETHFI であり、そのうち循環供給も一定割合があります。
ETHFI の価格歴史：過去最安値と最高値
ETHFI の過去最高価格（ATH）は 約 8.57 米ドル（USD）に達したことがあります。
一方、過去最安値（ATL）は 約 0.3621 米ドル という記録があります。
これを見ると、ETHFI は発行直後（または上場時）にかなり高値をつけた後、大きく下落しており、その変動幅が非常に大きいことがわかります。例えば Bybit のデータでも、過去最高値が約 8.53 ドルという報告があります。
こうした価格の変動は、投資家にとって大きなリスクでもありチャンスでもあります。特にリキッドステーキング系ガバナンストークンは、プロトコルの利用動向・ステーキング量・エコシステムの発展次第で価値が大きく揺れ動く可能性があります。
Trust Wallet を使って ETHFI を保管（ストアリング）する方法
Trust Wallet はモバイルウォレットとして人気があり、多数のトークンを管理できます。ETHFI も ERC-20 トークンであれば、Trust Wallet にカスタムトークンとして追加することが可能です。
具体的な手順は以下の通りです：
- Trust Wallet アプリを開く
- 資産（Assets）画面で、右上の「＋」アイコンまたはフィルタアイコンをタップ
- ネットワーク（Ethereum など）を選択
- ETHFI の コントラクトアドレス を貼り付ける
- 名前（Name）、シンボル（Symbol）、小数点以下桁数（Decimals）が自動入力されるはずですが、もし自動で出てこなければ手動で入力する
- 「Import（インポート）」をタップしてトークンを追加
これにより、ETHFI の残高が Trust Wallet に表示され、保管できるようになります。
リスクと注意点
- カスタムトークンを追加する際には、正しいコントラクトアドレスを使わないと偽トークンを追加してしまう恐れがあります。
- Trust Wallet では人気の低い新しいトークンはリストに自動で表示されないことがあり、このため手動で追加が必要になります。
- 誤ったネットワーク（例：BSC ではなく Ethereum）を選ぶとトークンが正しく認識されないケースが報告されています。
Trust Wallet から ETHFI を送信する方法
ETHFI を他のウォレットまたは取引所に送る場合、基本的な ERC-20 の送金手順に従います：
- Trust Wallet アプリを開き、ETHFI の残高が表示されている資産画面へ行く
- 「送信（Send）」をタップ
- 受信先アドレスを入力（またはコピー＆ペースト）
- 送信する ETHFI の数量を入力
- 必要に応じてガス代（ネットワーク手数料）を調整
- 送金内容を確認し、送信実行
信頼できるアドレス宛に送ること、そしてガス代が適切に設定されていることを必ず確認してください。不適切なガス価格やネットワークの混雑などによって送金が遅れたり失敗したりする可能性があります。
bitFlyer（ビットフライヤー）取引所の紹介
bitFlyer（ビットフライヤー）は日本を拠点とする主要な暗号資産（仮想通貨）交換業者です。
金融庁に登録された業者で、安全性が高いという評価があります。
また、bitFlyer では販売所形式と取引所形式があり、ユーザーは自身のニーズに応じて使い分けることができます。
さらに、bitFlyer のリスクに関するページでは、価格変動リスクや流動性リスク、システムリスクなどが明示的に説明されています。
特に、外部ウォレットへの送付・受取を行うユーザーに対しては、プライベートキーやパスワードを紛失した場合は取引所側が責任を持たないというリスクも警告されています。
Trust Wallet と bitFlyer の比較：メリット・デメリット
以下に Trust Wallet と bitFlyer を、ETHFI を扱う・保管する観点から対比して、その長所・短所を整理します。
Trust Wallet の利点
- 自己管理：ユーザーが秘密鍵（またはリカバリーフレーズ）を完全に管理できるため、コントロール性が高い。
- 対応トークンの柔軟性：ERC-20 を含む多数のトークンをカスタムで追加可能。
- 送金・受け取りが自由：任意のウォレットや取引所に自由にトークンを送ることができる。
- ウォレット単体でステーキングや DeFi 利用も可能（ステーキング対応トークンを扱えば、リキッドステーキング・DeFi へのアクセス手段になる）。
Trust Wallet の欠点
- 秘密鍵管理の責任：リカバリーフレーズを失うと資産を永久に失うリスクがある。
- トークン認識の手間：マイナーなトークンや新しいトークンは手動で追加が必要。誤った情報を入力すると資産が表示されない・消える。
- ガス代の負担：送金時にガス代がかかる。ガス価格が高いとコストが大きくなる。
bitFlyer の利点
- 信頼性と規制：日本国内、金融庁登録済みの取引所であり、セキュリティが高いと評価されている。
- 使いやすさ：日本円で簡単に入金・出金ができ、販売所形式で仮想通貨を簡単に購入できる。
- 流動性：取引所・販売所両方を使えるため、流動性が比較的確保されており、取引しやすい。
- サポートとガバナンス：国内利用者向けのサポートがあり、法的・税的な観点でも馴染みやすい。
bitFlyer の欠点（特に ETHFI のようなトークンの観点で想定されるもの）
- トークンの取り扱いの制限：bitFlyer は取り扱う通貨が限られており、すべての ERC-20 トークンをサポートしているわけではない。ETHFI のような新興トークンが上場されていない可能性がある。
- 出金制限：取引所から外部ウォレットへ送金する際、制限や手数料が発生する場合がある（bitFlyer のルールを確認する必要がある）。
- 中央集権性：取引所が資産を管理するため、取引所が問題を起こしたり破綻した場合のリスクがある。
ETHFI を Trust Wallet に入れて bitFlyer と併用する戦略
ETHFI のようなトークンを保有・運用する際には、取引所とウォレットを併用する戦略が考えられます。以下はその一例です。
- 購入：まずは ETHFI を対応している取引所（例：Bybit、Binance など）で購入。
- 送金：購入後、ETHFI を Trust Wallet に送金。これにより自己管理下に置き、セキュリティを確保。
- ステーキング / DeFi 活用：Trust Wallet 内または接続可能な DeFi プロトコルでステーキングや流動性提供を行う。
- トレード / 出金：価格が上昇したタイミングや必要性がある場合、ETHFI を再び取引所に送り、売却や他トークンへの交換を行う。
この併用戦略により、「自己管理によるセキュリティ」と「取引所の利便性」を両立させられます。
リスクと注意点のまとめ
- ETHFI の価格変動が非常に大きいため、投資額やポジションは慎重に管理すべき。
- Trust Wallet でのカスタムトークン追加時には、コントラクトアドレスの誤入力を避ける。
- ガス代（Ethereum ネットワーク手数料）を無視すると、送金コストが高くなる。
- 取引所（たとえば bitFlyer）を使う場合は、出金ルール、手数料、最低出金額などを事前に確認。
- 秘密鍵（リカバリーフレーズ）を厳重に保管。紛失した場合の資産リスクは非常に高い。
結論
ETHFI（Ether.fi）はリキッド・リステーキングという先進的なプロトコルを支えるガバナンストークンであり、将来性を感じるプロジェクトです。ただし、過去には大幅な価格変動も経験しているため、投資・保有には慎重さが求められます。
Trust Wallet を使えば、ETHFI を自己管理下に置いて安全に保管し、必要に応じて送金も自由に行えます。一方、取引所としての bitFlyer は信頼性が高く、日本在住者には使い勝手のよい選択肢ですが、ETHFI のようなマイナー・新興トークンが取り扱われているかは要確認です。
