MNT（Mantle）とは — 基本概要
MNT（ティッカー：MNT）は、Mantle（マントル）ネットワーク のネイティブトークンです。Mantle は Ethereum（イーサリアム）のレイヤー2（L2）ソリューションとして開発されており、トランザクションの処理、データ可用性、決済などをモジュラー（分離）構造に分ける設計を採用しています。これにより、スケーラビリティを向上させつつ、Ethereum のセキュリティを活かすことが狙いです。
Mantle は BitDAO が関与しており、BitDAO の BIT トークンは Mantle の MNT に 1:1 で移行されました。
MNT はガバナンスやネットワークのインセンティブ、手数料支払いに用いられ、Mantle エコシステムの根幹を支えるトークンです。
総供給量は 約 6.21 十億 MNT で、循環供給は約 3.25 十億（2025年時点）。
MNT の価格履歴 — 過去の最安値／最高値
MNT（Mantle）の価格は、発行以降変動を伴いながら成長してきました。
- 過去最高価格（ATH）
CoinGecko によれば、MNT の過去最高値は 2.86 USD（2025年10月9日） です。
CoinLore のデータも類似のピークを示しており、 2.56 USD と報告されています。 - 過去最低価格（ATL）
CoinMarketCap の統計によれば、最低値は 0.3136 USD（2023年10月18日） でした。
CoinGecko でも、同時期に 0.3080 USD を記録しており、一時期非常に低い価格まで落ち込んでいたことが確認できます。 - 最近の価格状況
2025年10月時点では CoinMarketCap の日本円換算で 約 ¥182.74、時価総額は大きく、活発な市場が形成されていることがわかります。 - 変動要因
- レイヤー2としての成長期待：Mantle L2 の実需（DeFi、dApp、トランザクション）への採用拡大。
- BitDAO との関係：BitDAO との連携が強く、DAO トークンの移行や協業が市場の注目度を高める。
- ロック／ステーキング：MNT のロック期間 (lock-in) があり、ユーザーは報酬を得るためにロックインを選択することがあります。 > “Lock $MNT … Unlock … Mantle Rewards Station” という報告が出ています。
- 相互運用性：Mantle ネットワークは他チェーンとのブリッジやクロスチェーン運用を進めており、それがトークンのユーティリティを強化しています。
Trust Wallet による MNT の管理
次に、Trust Wallet を活用して MNT を保管・運用する際のポイントを解説します。
Trust Wallet とは
Trust Wallet（トラスト・ウォレット）はスマートフォン向けの非カストディアルウォレットで、ユーザーが秘密鍵を自己管理できます。多くのチェーンやトークン (EVM 対応) をサポートしています。
MNT を Trust Wallet に追加・保管する手順
- ウォレットの準備
スマートフォンで Trust Wallet アプリを起動し、新規ウォレットを作成または既存のウォレットを復元します。 - トークンを追加
資産画面で「＋（トークン追加）」をタップし、「MNT」または「Mantle」と入力して検索。Mantle トークン (MNT) をリストから選択して有効化します。 - 受け取りアドレスを取得
MNT を選択 → 「受け取る (Receive) 」 → 表示されたウォレットアドレスをコピーします。このアドレスを使って取引所等から MNT を送金可能です。 - バックアップ
ウォレット作成時に表示されるリカバリーフレーズ（ニーモニック）や秘密鍵を、安全な紙や信頼できるオフライン媒体に保管してください。
運用時のポイント
- 送金手数料
MNT が属するチェーン (Mantle ネットワーク) によっては、ガス代（取引手数料）が発生します。送金前にネットワーク手数料を見積もることが重要です。 - ガバナンス／ステーキング
MNT はロックイン (lock) によって報酬を得る仕組みがあります。ロック期間や報酬の条件を確認し、資産をどれだけロックするか戦略を立てることが望ましいです。 - セキュリティ
送金先アドレスを入力する際には内容を慎重に確認してください。コピー＆ペースト後に間違いがないか、細心の注意が必要です。
Trust Wallet から取引所への送金（MNT の出金）
Trust Wallet に保管している MNT を取引所あるいは他のウォレットに送る手順は次の通りです。
- 送金先アドレスを確認
利用先の取引所またはウォレットで、Mantle ネットワーク対応の MNT 入金アドレスを取得してください。 - 送金準備
Trust Wallet で MNT を選択 → 「送金 (Send)」 → 送金先アドレスをペースト → 送金数量を入力します。 - 手数料見積もり
送金時の手数料 (ガス代) を確認し、ウォレット内に十分な残高があるかをチェックします。 - 送金実行
アドレス、数量、手数料を慎重に確認し、誤りがなければトランザクションを実行します。 - トランザクション確認
トランザクション ID (TXID) を取得し、Mantle のエクスプローラー (例: Mantlescan など) で状態を確認します。
bitFlyer における MNT の取扱状況
現時点（2025年）において、bitFlyer（ビットフライヤー）では MNT（Mantle）トークンの取り扱いは確認されていないようです。
- bitFlyer の公式銘柄リストや通貨紹介ページに MNT の記載がなく、公開された対応通貨の中に Mantle は含まれていません。
- 仮に今後取り扱いを開始したとしても、入金／出金 (預入・送付) の対応状況、ネットワーク (Mantle L2 など) の可用性を事前に確認する必要があります。
そのため、MNT の売買・出金には bitFlyer 以外の取引所 (例：Bybit、Gate.io、Kraken など) を利用する方が現実的です。Mantle ネットワークをサポートする取引所を選定し、入金時に正しいチェーンとアドレスを使用することが重要です。
リスクおよび注意点
MNT (Mantle) を Trust Wallet などで運用する際には、以下のリスクと注意点を十分に理解しておくべきです。
- 価格変動リスク
レイヤー2プロトコルのトークンとして、市場環境やネットワークの採用によって価格が大きく変動する可能性があります。 - ネットワーク手数料リスク
送金や操作時に Mantle ネットワークの手数料がかかる場合があり、高騰時にはコストが増える可能性があります。 - ロック／ステーキングリスク
ロックイン (lock) による報酬制度を活用する場合、ロック期間の縛りやアンロックタイミング、報酬率を正しく理解しておく必要があります。 - 流動性リスク
MNT を扱う取引所やプールによっては流動性が十分でない可能性があり、大きな売買の際にはスリッページが発生するおそれがあります。 - 取引所非対応リスク
bitFlyer など主要取引所で対応がない場合、出金・換金の選択肢が制限される可能性があります。 - セキュリティリスク
秘密鍵・リカバリーフレーズの管理ミス、誤アドレスへの送金、悪質なウォレットやリンクへのアクセスなどによる資産流出リスクがあります。
将来性とまとめ
- 技術的価値：Mantle はモジュラーアーキテクチャを持つ L2 ソリューションとして、スケーラビリティと柔軟性を兼ね備えています。
- トークンのユーティリティ：MNT はガバナンスやロックイン・報酬、手数料の支払いなどで利用され、Mantle ネットワークの中核的役割を果たします。
- 価格のレンジ：過去最安値が約 0.31 USD、過去最高値が約 2.86 USD と、大きな値動きを経験しており、将来的な成長余地とリスクの両方があります。
- ウォレット戦略：Trust Wallet を使って非カストディアルで MNT を保有できますが、送金やステーキングには手数料やロックの注意が必要です。
- 取引所戦略：bitFlyer には現時点で対応が確認されていないため、他の取引所を活用する戦略が現実的です。
- リスク管理：価格変動、手数料、流動性、ロックリスク、セキュリティなどを総合的に理解し、自身の運用方針を明確に持っておくことが重要です。
