Chainlink（LINK）とは・基本情報
Chainlink（LINK）は、ブロックチェーンを外部の現実世界データ（たとえば価格情報、天気、APIなど）とつなぐ「分散型オラクル」ネットワークを提供するプロジェクトです。スマートコントラクトが信頼性のある外部データを取得できるように、それを仲介するノード（オラクル）が存在します。LINK トークンは、オラクルノードへの報酬支払いや、ノード運営者のステークインセンティブ、またネットワークのセキュリティに関わる重要なユーティリティトークンです。
発行上限は 10 億 LINK であるとされています。
LINK の価格履歴（最低・最高）
LINK の歴史的な価格を振り返ると、大きな変動を経験してきました。
- 過去最低価格（ATL: All Time Low）については、CoinLore によれば 0.1411 米ドル（2017年9月）という記録があります。
- 別サイトでも、Coincheckup によれば、0.1263 米ドルが最低値として表示されているとされています。
- 過去最高価格（ATH: All Time High）は、2021年5月に記録された 約 52.70 米ドル付近がよく言及されており、Bybit などもその値を示しています。
このように、LINK は長期保有においてかなり高いボラティリティ（価格変動幅）を示してきた通貨です。
Trust Wallet による LINK の保管・送金
Trust Wallet とは
Trust Wallet はスマートフォン向けの非カストディアルウォレットです。ユーザー自身が秘密鍵（シードフレーズ）を管理するため、資産を自己管理できるタイプのウォレットです。多くのブロックチェーンとトークン（ERC-20 や BEP 系など）に対応しており、直感的な UI を備えています。
LINK を Trust Wallet に保管する手順
- ウォレットのセットアップ
Trust Wallet のアプリをスマホにインストールし、新規ウォレットを作成または既存ウォレットを復元します。リカバリーフレーズ（シードフレーズ）は必ず紙など安全な場所に保管してください。 - トークンを追加
資産一覧画面からリンク（＋）ボタンをタップし、リストに表示されていない場合は「カスタムトークンを追加」から設定します。ネットワーク（通常は Ethereum）、コントラクトアドレス、トークンシンボル「LINK」、小数点以下桁数（decimals）を正しく入力します。 - 受け取りアドレスを取得
追加した LINK を選んで「受け取る（Receive）」をタップすると、自分の LINK 用アドレスが表示されます。他のウォレットや取引所から送金する際にはこのアドレスを使います。 - 送金（出金）
ウォレット画面で LINK を選び、「送信（Send）」をタップします。送金先アドレス、送金額、ネットワーク手数料（ガス代）を入力し、内容を確認したうえで承認します。ガス代は Ethereum ネットワークの混雑状況などで変動するため、都度確認が必要です。 - 安全管理
非カストディアル型ウォレットのため、シードフレーズを失うとウォレットを復元できなくなり資産を失うリスクがあります。厳重な管理が求められます。
Coincheck（コインチェック）取引所と LINK の関係
Coincheck とは
Coincheck は日本国内の仮想通貨取引所で、金融庁登録済みの信頼性を持つプラットフォームです。スマートフォンアプリ・ウェブの両方を提供しており、仮想通貨の売買、入出金、取引が行いやすい設計です。取り扱い通貨も豊富で、初心者から中級者まで広く活用されています。
Coincheck での LINK の取り扱い
Coincheck は LINK（Chainlink）を取り扱っており、ユーザーは Coincheck 上で LINK を購入、売却、保有することが可能です。
Coincheck の記事によると、LINK の購入方法もスマホアプリ・パソコンサイトの両方でサポートされており、ERC-20 規格の LINK を入出金する場合は Ethereum ネットワークを使用する必要があると明示されている点に注意が必要です。
Coincheck では過去に口座開設キャンペーンで LINK がプレゼントされたこともあり、国内ユーザーのアクセスを促進しています。
Trust Wallet と Coincheck の比較（LINK 保有・運用視点）
Trust Wallet の長所
- 自己管理型ウォレット：秘密鍵（シードフレーズ）を自分で管理できるため、資産へのアクセスを完全にコントロール可能。
- 多通貨対応：ERC-20 トークン（LINK など）を含む多数のトークンを保管できる。
- 送金の自由度：ガス代やネットワークを選択して送金が行える。
- プライバシーと分散性：取引所に資産を預けずに済むため、集中管理リスクが低い。
Trust Wallet の短所・リスク
- 秘密鍵リスク：シードフレーズを失うと資産喪失。
- サポート制限：ウォレットの問題が起きた際、取引所のようなサポートが限定的。
- 手数料の自前負担：送金時にガス代がかかり、利用者負担になる。
Coincheck の長所
- 日本円との親和性：日本円での入金・出金が容易で、LINK を日本国内で扱いやすい。
- 利便性：取引所形式なので、購入・売却が簡単。初心者にも入りやすい。
- 信頼性：金融庁登録済みで規制対応が整っている。
- 流動性：ユーザー間の売買が活発で、取引しやすい。
Coincheck の短所・リスク
- カストディアル型：資産を取引所に預ける形になるため、ハッキングリスクや運営リスクがある。
- 手数料・スプレッド：売買時や出金時に手数料が発生する可能性。
- 柔軟性の制限：ステーキングなど、高度な運用（DeFi など）は取引所単体では難しい。
運用シナリオとおすすめ戦略
- 長期保有目的：LINK を長期間保有し、将来性を重視する場合は Trust Wallet を利用し、自己管理するのが有効です。非カストディアルであるため、自分だけの秘密鍵を保有できるメリットがあります。
- 売買・トレード目的：LINK を頻繁に売買したり、日本円に換金したい場合には Coincheck が便利です。取引所で売買し、必要に応じて出金・送金を行えます。
- ハイブリッド運用：一部を Coincheck に置いてトレードやキャッシュ用途に使い、残りを Trust Wallet に保管する戦略も考えられます。これにより利便性と安全性を両立できます。
注意すべきリスク
- ガス代変動：LINK は主に ERC-20 トークンなので、送金時には Ethereum ネットワークのガス代が掛かります。ネットワークの混雑時はコストが高くなる可能性があります。
- シードフレーズ管理：Trust Wallet を使う際には、リカバリーフレーズを紛失したり他者に漏らしたりしないように厳重に管理する必要があります。
- 取引所リスク：Coincheck に資産を預ける場合、取引所のセキュリティや運営リスクを考慮する必要があります。
- 価格変動リスク：LINK は過去に大幅な価格変動を経験しており、将来的な市場の変動リスクは依然として高い可能性があります。
結論
Chainlink（LINK）は非常に実用的な分散型オラクルネットワークのトークンであり、その価格は歴史的に大きなレンジで動いてきました。Trust Wallet を使えば自己管理で保管・送金ができ、資産を自分でコントロールできます。一方、Coincheck は日本国内で使いやすく、LINK の売買や円転に適している取引所です。
どちらを選ぶかは、あなたが LINK を「保有・運用」目的で持つのか、それとも「売買・現金化」目的で使うのかによって変わってきます。長期ホルダーなら Trust Wallet、取引重視なら Coincheck、という使い方がひとつの合理的な選択肢です。
