Immutable X（IMX）とは — 基本概要
Immutable X（イミュータブル エックス）は、NFT（ノンファンジブルトークン）取引のスケーラビリティを向上させることを目的とした Layer 2 ソリューション です。イーサリアム上に構築され、Zero-Knowledge Rollup（ZK-Rollup）技術を採用することで、ガスコストを抑え、高速かつ低手数料で NFT の発行や取引を可能にします。
このプラットフォームにおけるネイティブトークンが IMX です。IMX はガバナンス（投票権）として使われるほか、プラットフォームの報酬や手数料支払い、さらにはステーキングによる報酬獲得に利用されます。Immutable 社およびそのエコシステムは、ゲーム、アート、エンターテイメント分野での NFT 活用を支える重要なインフラです。
IMX の価格履歴：過去最安値・最高値
IMX の価格履歴を分析すると、以下のような重要なポイントがあります。
- 最高価格（All-Time High, ATH）
CoinGecko によれば、IMX の過去最高値（ATH）は 9.52 USD に達したことがあります。
他のデータソース（CoinLore 等）でも、2021年11月末頃に非常に高い価格を記録していたと報告されています。 - 最安価格（All-Time Low, ATL）
CoinGecko では、IMX の過去最安値は 0.3344 USD とされており、データ更新時の最近値としてもその近辺が報告されています。
また、TokenAlphabet のデータでは、ATL が 0.3343 USD であり、これが 2025年10月10日に記録されたという報告があります。
さらに、CoinLore では別の最安値もあり、「2025年6月に 0.3641 USD」を記録したとの記録があります。
これらの価格から分かるのは、IMX が非常に大きなボラティリティを持つトークンであるという点です。NFT や Web3 の成長期待と市場の変動が、価格に強く影響を与えてきたと言えるでしょう。
Trust Wallet による IMX の管理
Trust Wallet とは
Trust Wallet（トラストウォレット）はスマートフォン向けの非カストディアルウォレットで、ユーザー自身が秘密鍵を所有・管理します。多くのブロックチェーンやトークン規格（例：ERC-20、BEP-20 など）に対応しており、IMX のようなトークンも安全に保有可能です。
IMX を Trust Wallet に追加・保管する方法
IMX を Trust Wallet に追加して管理する手順は次の通りです：
- Trust Wallet アプリを起動
スマートフォンで Trust Wallet を開き、ウォレットを作成または既存のウォレットにログインします。 - トークンを追加
資産（トークン）一覧画面にて、「＋（トークン追加）」をタップし、「IMX」「Immutable」などで検索します。正しい IMX トークン（ERC-20 ベース）を選んで有効化します。 - 受け取りアドレスの取得
IMX トークンを選択し、「受け取る（Receive）」をタップしてウォレットアドレスを表示。これをコピーして、取引所や別ウォレットから送金します。 - 送金を確認
送金後、トランザクション ID（TXID）を取得して、イーサリアム系のブロックチェーンエクスプローラー（例：Etherscan）でトランザクションの成功を確認できます。
保管時の注意点
- ガス代（手数料）：IMX は Ethereum ベース（ERC-20）トークンであるため、送金時にはイーサリアムネットワークのガス代が必要です。ウォレット内に十分な ETH を残しておくことが重要です。
- 秘密鍵・リカバリーフレーズ管理：信頼性を保つため、ウォレットの復元用フレーズ（ニーモニック）と秘密鍵は安全な場所に厳重に保管してください。
- 送金アドレスの確認：送金先アドレスが正しいネットワーク（ERC-20 など）かどうかを再確認し、間違ったチェーンへの送金を避けるようにしてください。
Trust Wallet から取引所（例：bitFlyer など）への IMX 送金
Trust Wallet に保有している IMX を別の取引所またはウォレットに送る際の流れは、以下のようになります：
- 送金先アドレスの取得
送金先（取引所または別ウォレット）で、IMX（ERC-20）に対応する入金アドレスを取得します。 - Trust Wallet で送金操作
Trust Wallet を開き、IMX トークンを選択 → 「送金（Send）」をタップ → 送金先アドレスを貼り付け → 送金量を入力。 - ガス代の確認
トランザクションの手数料（ガス代）を見積もり、ウォレットに十分な ETH が残っているか確認します。 - 最終確認と送金実行
アドレス、数量、手数料を慎重に確認してから、送金を確定します。 - トランザクション確認
送金後、TXID（トランザクション ID）を取得し、Etherscan などで送金のステータス（成功、待機中など）を確認します。
bitFlyer における IMX の取扱状況
bitFlyer（ビットフライヤー）は日本国内の主要暗号資産取引所ですが、IMX（Immutable X）は 2024年2月5日より bitFlyer の販売所で取扱い開始されました。
これは bitFlyer のプレスリリースでも正式に発表されており、新規暗号資産として IMX を加えることで、Web3 や NFT 向けの投資選択肢を拡充する意図があります。
bitFlyer の日本円チャートを見ると、IMX の現在価格や過去の値動きも確認可能です。
また、契約締結前交付書面にも、IMX が Ethereum Layer2、NFT に特化したトークンである旨が明記されています。
ただし、bitFlyer のチャートページでは「外部送付できない」との記載があるため、送金（出金）に関しては制限がある可能性があります。
リスクおよび注意点
- 価格の大幅変動
IMX は過去に ATH（約 9.52 USD）から大きく下落しており、価格変動リスクが高いトークンです。投資を検討する際は長期視点と適切なリスク管理が重要です。 - ガス代負担
ERC-20 トークンである IMX を送金する際には、イーサリアムネットワークでのガス代がかかります。特にネットワークが混雑している時は手数料が高くなる可能性があります。 - 送金制限
bitFlyer では取扱い開始されているものの、外部アドレスへの送付が制限されている可能性があるとの記述があります。利用前に最新の利用規約や出金ルールを確認してください。 - セキュリティ管理
Trust Wallet に保存する際には秘密鍵やリカバリーフレーズを適切に管理する必要があります。不注意な管理は資産喪失のリスクを招きます。 - プロジェクトリスク
Immutable X の技術や採用は魅力的ですが、NFT 市場や Layer2 技術の将来性には不確実性があります。プロジェクトの開発動向や競合動向も継続してウォッチすることが望ましいです。
将来性とまとめ
- ユースケース：Immutable X（IMX）は、NFT の発行・取引を低コスト・高速にする Layer2 プラットフォームとして、ゲーム・アート・メタバースなど幅広い分野での利用が見込まれる。
- トークン機能：IMX はガバナンス、ステーキング、報酬分配などに使われ、プラットフォームの成長に直接関与できる。
- 価格履歴：ATH は約 9.52 USD、ATL は約 0.33 USD と大きなレンジがある。
- ウォレット管理：Trust Wallet によって IMX を安全に保管可能だが、送金時のガス代およびアドレスの正確性には十分注意が必要。
- 取引所対応：bitFlyer では IMX の販売所取扱があるが、出金（外部送付）には制限がある可能性もあるため、用途に応じて取引所戦略を検討すべき。
