はじめに：RAY（Raydium）とは
RAY（レイ）は、Solana（ソラナ）ブロックチェーン上で動作する分散型取引所（DEX）「Raydium（レイディウム）」のネイティブ・ガバナンストークンです。Raydium は AMM（自動マーケットメイカー）を採用しつつ、Solana エコシステムの特性を活かして非常に高速かつ低コストな取引を実現しています。 JinaCoin の解説でも、RAY はステーキングやファーミング、ガバナンス機能を通じてコミュニティ参加や報酬獲得の手段をユーザーに提供していると説明されています。
発行枚数は最大 555,000,000 RAY とされており、流通量も一定規模があります。
RAY の価格履歴：最低値と最高値
RAY の価格変遷を見ると、プロジェクト初期から現在にかけて大変な変動を経験していることがわかります。
- 過去最高値（ATH）：CoinMarketCap や他の価格サイトによれば、2021年9月12日に 約 16.93 USD を記録したとされています。
- 過去最安値（ATL）：同じくデータによれば、2022年12月29日に 約 0.1343 USD まで下がった記録があります。
- 現在価格：たとえば DigitalCoinPrice の最近の数値では、RAY は 約 1.16 USD 程度で取引されていることが示されています。
- 流通量：現在（報告時点で）は約 268.25 M RAY が流通しており、最大供給の 555 M に近い割合のトークンが市場に出ています。
これらのデータから、RAY は過去に非常に高いピークを経験したものの、その後大きく価格が下落。現在はその変動を経て、比較的落ち着いたレンジで推移していると見ることができます。
Trust Wallet による RAY の保管および送受信
Trust Wallet 概要と Solana（SPL トークン）への対応
Trust Wallet はモバイル（スマホ）向けの非カストディアルウォレットで、ユーザー自身が秘密鍵（リカバリーフレーズ）を管理する形式のウォレットです。多数のブロックチェーンおよびトークンに対応しており、Solana エコシステムの SPL トークンもサポートされています。
つまり、RAY は Solana の SPL トークンであるため、Trust Wallet で保管・送受信が可能です。
RAY（SPL トークン）を Trust Wallet に追加する手順
- Trust Wallet アプリを開き、「仮想通貨を管理」などのアセット管理画面に移動します。
- 検索バーに “RAY” または “Raydium” を入力し、Solana（SPL）トークンとして RAY を探します。
- RAY のスイッチ（トグル）をオンにして、アセットリストに表示させます。
- RAY を受け取りたい場合、「受け取る（Receive）」をタップし、Solana ネットワークでのアドレス（Public Key）をコピーあるいは QR コードを表示して送金元に伝えます。
RAY の送金（出金）
- トークン一覧から RAY を選び、「送る（Send）」をタップ。
- 送金先アドレス（Solana アドレス）を入力し、送付量を指定します。
- 手数料：Solana ネットワークを使うトランザクションは、一般的に手数料が非常に低く（他チェーンに比べて）、また処理速度も速いです。
- 送金内容を最終確認後、トランザクションを承認。送金が完了すれば、受取人のウォレットに数秒〜数十秒で反映される可能性があります。
注意点・リスク
- トークンアドレスの誤入力がないように注意が必要です。間違ったアドレスへ送ると資産を失う恐れがあります。
- 実際に大きな量を送る前に、小額（テスト送金）で正常に届くか確認することが推奨されます。
- Trust Wallet のリカバリーフレーズ（シードフレーズ）を安全に保管しないと、紛失・端末故障時に資産を復元できないリスクがあります。
bitFlyer（ビットフライヤー）取引所の紹介と RAY の取扱状況
bitFlyer の基本情報
bitFlyer（ビットフライヤー）は、東京都に本社を置く日本国内の大手暗号資産交換所です。2014 年に設立され、長い運営実績があります。
同社のウェブサイトによると、販売所（簡単売買）や Lightning（プロ向け取引所）など複数形態での取引を提供しており、日本円で暗号資産を売買する利便性が高いです。
また、bitFlyer はセキュリティに力を入れており、創業以来ハッキング被害報告が少ないという点が信頼性として評価されています。
bitFlyer における RAY の取扱状況
2025年時点において、bitFlyer が RAY（Raydium）を取り扱っているという公表情報は確認できません。bitFlyer の公式サイトおよび銘柄リスト、またプレスリリースなどにおいて、RAY が取り扱われているという記載が見当たらず、主要なアルトコインリストにも含まれていない可能性が高いです。
また、信頼できる情報源（例：bitFlyer の公式アナウンスや報道）からも、RAY 上場の発表は出ていないことを確認しています。
そのため、RAY を売買したい、あるいは日本円で換金したい場合には、bitFlyer 以外の取引所（海外取引所など）を利用する必要がある可能性があります。
Trust Wallet と bitFlyer の比較：利点と課題
Trust Wallet の強み
- 自己管理型ウォレットとして、ユーザー自身が秘密鍵を保持できるため資産のコントロール性が高い。
- Solana（SPL）トークン対応：RAY のような Solana トークンをそのまま扱える。
- 低コスト送金：Solana ネットワークを利用すると、手数料が非常に低い。
- モバイル対応で、いつでも資産の確認や送金が可能。
Trust Wallet の課題・リスク
- 多くのトークンを扱える反面、トークンを表示させるには手動で有効化が必要になることがある。
- 送金ミスのリスク：特にアドレス入力やチェーン選択を誤ると資産を失う可能性がある。
- リカバリーフレーズを紛失した場合、資産を取り戻せない。
- モバイル端末の紛失や故障によるリスクがある。
bitFlyer の強み
- 日本円との取引が容易：日本国内の取引所で、日本円を使って暗号資産を売買できる。
- 規制対応・信頼性：金融庁の管轄下にあり、比較的安全性が高い。
- 使いやすさ：初心者でも扱いやすい UI／UX を提供。
- 低額取引可能：少額から暗号資産を購入できることが魅力。
bitFlyer の課題・リスク
- 取り扱い銘柄が限られており、特に DeFi トークンや新興トークン（例：RAY）が未対応の場合がある。
- 中央集権型取引所であるため、ユーザーが秘密鍵を直接管理するわけではない。
- 出金や売買に際してスプレッドや手数料が発生する可能性があり、コストがかさむ場合がある。
- サービスがメンテナンス中やシステム障害時には取引が制限されるリスクがある。
総括と今後の展望
RAY（Raydium）は、Solana エコシステムにおける重要な DeFi プロジェクトの一角を占めており、そのガバナンストークンとしてユーザー参加型の運営やステーキング／ファーミング報酬などの用途があります。過去の価格では高値 16 USD 超も記録しましたが、その後大きく下落。現在は比較的落ち着いた価格帯で推移しています。
Trust Wallet を利用することで、RAY を自己管理型で保管・送受信でき、Solana の低コストかつ高速なネットワークを活かした操作が可能です。一方、bitFlyer などの国内取引所とは異なる特性があるため、RAY の取引には bitFlyer だけでは不十分なケースがあります。
RAY を保有・運用したい場合、Trust Wallet をメインの管理手段としつつ、取引や換金を行う際には対応取引所を併用する戦略が有効です。ただし、DeFi トークンの運用にはリスクも伴うため、送金アドレスの確認や少額テスト送金、リカバリーフレーズの厳重保管などの基本を守ることが不可欠です。
将来的には、Solana エコシステムの成長や DeFi 活用の拡大が RAY の再評価を促す可能性があり、長期にわたる視点での投資・保持を検討する価値があります。
