1. BARD（Lombard）とは
BARD（トークン・シンボル：BARD）は、Lombard（ロンバード） プロトコルのユーティリティ兼ガバナンス・トークンです。Lombard はオンチェーンでのビットコイン資本市場を構築することを目的としており、ビットコイン（BTC）を「流動性を持ったイールド資産」に変えるソリューション（たとえば LBTC のような流動型ステーキング資産）を提供しています。
BARD トークンは、Ethereum（ERC-20）および BNB Chain（BEP-20）の両ネットワークに展開されています。
トークン総供給量は 10 億 BARD です。
BARD の用途には、ガバナンス参加、エコシステム貢献、またプロトコルの安全性を支える役割などがあります。
2. BARD の歴史価格（最高値・最安値）
BARD（Lombard）は価格変動が激しいトークンのひとつであり、公開されているデータから過去の最高値・最安値が確認できます。
- CoinGecko によれば、過去最高値（ATH） は 1.70 USD（2025年9月18日付近）です。
- 同じく CoinGecko での記録では、過去最安値（ATL） は 0.3257 USD（2025年10月10日）とされています。
- LBank のデータでも、BARD の過去最高値は 約 1.70 USD、過去最低値は 約 0.62 USD と記録が見られます。
- CoinMarketCap の日本円建てデータでは、過去最高値が 約 ¥248.51、過去最低値が 約 ¥42.27 との情報があります。
これらの価格レンジを見ると、BARD トークンは公開直後の価格上昇・下落を経験しており、非常に高いボラティリティを持っていることが分かります。
3. Trust Wallet による BARD の保管と使用方法
Trust Wallet（トラストウォレット）は、非カストディアル型ウォレットとして BARD のような ERC-20 または BEP-20 トークンの保管に適しています。
3.1 Trust Wallet に BARD を追加（トークン登録）
- Trust Wallet アプリを起動します。
- 「トークンを追加」（Add Tokens）画面に移動します。
- リストに BARD が見つからない場合は、「カスタムトークンを追加」（Custom Token）を選択します。
- ネットワークを選択（ERC-20 を使う場合は Ethereum、BEP-20 を使う場合は BNB Chain）。
- BARD のスマートコントラクトアドレスを入力します。- Ethereum（ERC-20）版のアドレス：
0xf0DB65D17e30a966C2ae6A21f6bba71cea6e9754- BNB Chain（BEP-20）版のアドレス：
0xd23A186A78c0B3B805505E5f8ea4083295ef9f3a
- BNB Chain（BEP-20）版のアドレス：
- トークン・シンボルに BARD、小数点以下桁数を（通常 18）入力し、「追加」します。
- これで Trust Wallet の残高画面に BARD トークンが表示されるようになります。
3.2 BARD の受け取り（入金）
- Trust Wallet で「受取」（Receive）をタップします。
- 先ほど登録した BARD トークンを選択します。
- 使用するネットワーク（Ethereum または BNB Chain）を確認します。
- 表示されるアドレスまたは QR コードを、送金元（取引所など）へ伝えます。
- 送金が実行され、トランザクションが承認されると、数分でウォレット内に BARD が反映されます（ネットワークの混雑によっては時間がかかることもあります）。
3.3 BARD の送金（出金）
- Trust Wallet で「送信」（Send）を選択します。
- トークン一覧から BARD を選びます。
- 送金先アドレスを入力（または QR コードをスキャン）。
- 送金する数量を入力します。
- ガス代（手数料）を確認します。ERC-20 の場合、ガス代は ETH で支払う必要があり、BEP-20 ネットワークの場合は BNB が必要になる可能性があります。
- 送金内容を最終確認し、「送信」を確定すればトランザクションが実行されます。
3.4 セキュリティ上の注意点
- リカバリーフレーズ（シードフレーズ）を安全に保管すること：これを失うとウォレットを復元できなくなり、資産が失われる可能性があります。
- 送金アドレス・ネットワークの間違いを防ぐこと：送金先アドレスやネットワークを誤ると、資産を取り戻せないリスクがあります。
- ガス代の事前チェック：ガス代が十分かを確認し、トランザクションが失敗しないようにします。
- アプリのバージョンを最新に保つ：Trust Wallet のセキュリティリスクを最小限にするため、最新バージョンを利用することが望ましいです。
4. BARD と取引所（bitFlyer を含む）の関係
4.1 bitFlyerでの BARD 取扱い状況
現時点で、bitFlyer において BARD（Lombard）トークンの取り扱いは確認されていません。私が調べた範囲では、bitFlyer の公式発表や FAQ に BARD の上場や入出金に関する情報は見当たりません。
- bitFlyer の通貨一覧や取り扱いトークンに BARD の記載がない。
- 主要な暗号資産ニュースやコミュニティ上でも、BARD が bitFlyer に上場されたという信頼性のある報道は確認できません。
このため、Trust Wallet から directly bitFlyer に BARD を送金して売却・換金することは、現在のところ現実的ではない可能性が高いです。
4.2 代替取引所の活用
BARD を取引・出金したい場合は、bitFlyer 以外の取引所を利用する方法が考えられます。
- LBank：BARD の売買が可能なプラットフォームで、LBank での売却方法もガイドが公開されています。
- Binance：BARD は Binance で上場されており、USDT や他通貨との取引ペアがあります。
- OKX / Bybit：これらの取引所でも、BARD（Lombard）のスポット取引が開始された、または予定があるとの情報があります。
したがって、Trust Wallet から BARD を送金する際には、これら対応取引所の 送金用アドレス（入金アドレス） を取得し、慎重に操作を行うことが必要です。
5. BARD を Trust Wallet で保有する利点およびリスク
5.1 利点
- 自己管理（セルフカストディ）
Trust Wallet を使えば、秘密鍵を自分自身で管理できるため、取引所に預けっぱなしにせず資産管理の自由度とセキュリティが高まります。 - マルチネットワーク対応
BARD は Ethereum（ERC-20）と BNB Chain（BEP-20）の両方で発行されているため、Trust Wallet などマルチチェーンウォレットで手軽に保管できます。 - 資産の移動と運用が容易
Trust Wallet 内から他のウォレットや対応取引所へ送金可能。将来的に DeFi 参加やガバナンス投票など、BARD のユーティリティを活用できる。 - 長期保有のポテンシャル
Lombard プロトコルが成長し、ビットコインを DeFi に取り込む基盤が強化されれば、BARD の価値が中長期で上昇する可能性があります。
5.2 リスク
- 高い価格変動性
BARD は ATH と ATL の差が非常に大きく、価格リスクが高いため、短期的な投資には注意が必要です。 - 取引所流動性リスク
bitFlyer など国内主要取引所で取り扱いがない場合、売却や換金のタイミング・方法が限られる可能性があります。 - 送金ミスリスク
ネットワーク（Ethereum、BNB Chain）やアドレスを誤ると資産紛失のリスクがあります。 - ガス代コスト
ERC-20 のトークンの場合、送金時に ETH ガス代がかかり、ネットワークの混雑によってコストが高くなることがあります。 - プロジェクトリスク
Lombard プロトコル自体の技術リスク、採用リスク、ガバナンスの不確実性など、長期成長の見通しが必ずしも確実ではありません。
6. まとめおよび今後の展望
- BARD（Lombard）は、ビットコインを DeFi で有効活用するためのインフラを構築するプロトコルのトークンであり、ERC-20 および BEP-20 で展開されています。
- 価格履歴を見ると、BARD は非常にボラタイルな資産であり、過去最高値は約 1.70 USD、最安値は約 0.33 USD 付近という記録があるため、投資には慎重な判断が必要です。
- Trust Wallet を利用することで、BARD を安全に自己管理し、必要に応じて他のウォレットや取引所へ送金が可能です。ただし、ガス代やアドレス・ネットワークの確認など、操作時の注意が不可欠です。
- bitFlyer には現在 BARD の取り扱いが確認されておらず、売買や入出金の利用には他の取引所（Binance、LBank、OKX、Bybit など）を活用する必要があります。
- 将来的には、Lombard のプロトコル成長（特に LBTC の普及や DeFi 活用）が進むことで、BARD のユーティリティと価値が強化される可能性があります。一方で、プロジェクトとしての技術的・市場的リスクも存在するため、長期ホールや運用を検討する際にはこれらを十分に考慮すべきです。
