ONDO（オンド）とは — 基本概要
ONDO（Ondo Finance） は、ブロックチェーン上で実世界資産（Real‑World Assets, RWA）をトークン化し、リスクを分離した固定利回りローンを提供する DeFi プロトコルです。
具体的には、ユーザーはステーブルコインや利回りを生む資産（たとえば米国債など）を担保にして、リスククラスを分けたトークンプールに資金を提供でき、これに対して ONDO トークンがガバナンストークンとして機能します。
また、Protocol の設計により、 permission（許可）なしでピア・トゥ・プール取引を行うことが可能であり、中間業者を介さずに DeFi 利用者と資金提供者を結びつける構造を持っています。
ONDO の総供給量は 10 B（10 十億）トークンであり、循環供給量は数十億トークン規模です。
ONDO の価格履歴 — 過去最低価格と最高価格
ONDO トークンの価格は、発売以降かなりの変動を見せており、以下は主な履歴とその背景です。
- 最高価格（All‑Time High, ATH）
CoinGecko によれば、ONDO の過去最高値は $2.14 で、2024年12月16日に記録されました。
CoinLore のデータでも「2024年12月に $2.05」に到達したとの記録があります。 - 最低価格（All‑Time Low, ATL）
CoinLore によると、最安値は $0.1733（2024年1月）でした。
CoinLore の年別チャートでも 2024年1月に非常に低い価格が確認されており、プロジェクト開始直後のボラティリティが高かったことがうかがえます。 - 変動要因
1. トークンのロック解除：Reddit では多くの参加者が「2025年1月から数年にわたるトークンアンロック」が価格に影響を与えると指摘しています。 > “Unlock Schedule: ONDO token unlocks begin on January 18, 2025, … distributed linearly over 3 years until 2028.”
2. RWA（実世界資産）市場との連動：ONDO は RWA を活用するプロトコルのため、実世界資産の金利変動や流動性が価格に影響を及ぼす可能性があります。
3. 投資家センチメントの変化：Reddit 等では「$0.95〜$1.00 の価格帯が強いサポートになるのでは」という意見がある一方、下方リスクを警戒する声も根強いです。 > “It was evident that we were going to touch the $0.95–1.00 price area … if it breaks below … next price area around $0.80.”
Trust Wallet による ONDO の管理方法
以下、Trust Wallet を使って ONDO を保管・運用する方法、および注意点を丁寧に説明します。
Trust Wallet とは
Trust Wallet（トラストウォレット）はスマートフォン向けの非カストディアルウォレットです。ユーザーが秘密鍵を自分で管理でき、多数の ERC‑20 トークンを含む資産を扱うことができます。
ONDO を Trust Wallet に追加・保管する手順
- ウォレットの準備
スマートフォンに Trust Wallet アプリをインストールし、新規ウォレットを作成するか既存ウォレットを復元します。 - トークンを追加
資産画面で「＋（トークン追加）」をタップし、「ONDO」または「Ondo Finance」と検索。表示された ONDO を選択して有効化します。 - 受け取りアドレスを取得
ONDO トークンを選択 → 「受け取る（Receive）」をタップ → 表示されるアドレスをコピーします。このアドレス宛に取引所などから ONDO を送金すれば、Trust Wallet に保管できます。 - バックアップ
ウォレット作成時に表示されるリカバリーフレーズ（ニーモニック）や秘密鍵は、紙媒体など信頼できるオフライン環境に保存してください。
運用時のポイント
- 送金手数料
ONDO は ERC‑20 トークンとして発行されているため、送金の際には Ethereum ネットワークのガス代（手数料）がかかります。混雑状況によってガス価格が変動するため、送金前には見積もりを確認することが重要です。 - ガバナンス参加
ONDO はガバナンス用途があるトークンであるため、保有者は将来的に提案への投票やプロトコルの意思決定に関与できる可能性があります。ステーキングや委任の仕組みを通じて参加を検討するにあたり、信頼できるガバナンス構造とロック期間を確認しましょう。 - セキュリティ対策
送金時のアドレス誤入力や不正ウォレットとの取引を避けるため、アドレス確認を徹底してください。また、秘密鍵・リカバリーフレーズの漏洩を防ぐために、安全な保管場所を確保する必要があります。
Trust Wallet から取引所への送金（ONDO の出金方法）
Trust Wallet に保有している ONDO を、他のウォレットや取引所に送金するには以下の手順を踏むことが一般的です。
- 送金先アドレスの確認
出金先（取引所や別ウォレット）で ONDO 対応の入金アドレス（ERC‑20 など）を取得します。 - 送金準備
Trust Wallet で ONDO を選択 → 「送金（Send）」 → 送金先アドレスを貼り付け → 送金量を入力。 - 手数料の確認
Ethereum ネットワークのガス代を見積もり、送金後にウォレットに残すべき ONDO の量を確認します。 - 最終確認と送金実行
アドレス、数量、手数料を慎重に確認し、問題なければ送金を確定します。 - トランザクション確認
送金後にトランザクション ID（TXID）を取得し、Etherscan などのブロックチェーン・エクスプローラーでステータスを確認することで送金の成功を確認できます。
bitFlyer における ONDO の取扱状況
公開情報を確認した範囲では、bitFlyer（ビットフライヤー）で ONDO の取扱いがあるという公式発表は確認できていません。bitFlyer の通貨一覧や公式サイトに ONDO の記載は見当たらず、現時点では ONDO の売買・入出金を bitFlyer 経由で行うのは難しい可能性が高いと考えられます。
したがって、ONDO を取得・送金・出金する際には、bitFlyer 以外の ONDO をサポートする取引所（例：Bybit や他の大手取引所） の利用が現実的です。
送金の際には, 出金先取引所が ERC‑20 ネットワークを正しくサポートしているかどうかを十分に確認してください。
リスクと注意点
ONDO を Trust Wallet で保有・運用するにあたり、以下のリスクおよび注意点を十分に理解しておくことが重要です。
- 価格変動リスク
ONDO は過去に ATH 約 $2.14 から下落した局面があり、投資には高いボラティリティが伴います。長期保有や短期取引を行う際には慎重な戦略が必要です。 - アンロックリスク
トークンのアンロックスケジュールが長期にわたって設定されており、解除されたトークンが市場に流入することで売り圧が高まる可能性があります。 > “Unlock schedule … linear over 3 years until 2028.” - 流動性リスク
取引所によっては ONDO の流動性が十分でない場合があり、大きな額の売買でスリッページが発生する可能性があります。 - ガス代リスク
ERC‑20 トークンであるため、送金時にかかるガス代が高騰する可能性があります。小額送金を頻繁に行う場合にはコストが割高になることも考慮する必要があります。 - セキュリティリスク
秘密鍵・リカバリーフレーズの適切な管理を怠ると、資産を失う危険があります。不正なウォレットやフィッシングサイトにも注意が必要です。
将来性とまとめ
- 技術的価値：ONDO は RWA（実世界資産）をトークン化し、DeFi を通じて伝統金融とブロックチェーンをつなぐ革新的なプロトコルとして機能します。
- トークンユーティリティ：ONDO はガバナンス、ステーキング、ディスクリスク分離モデルなどを通じて、単なる投機通貨ではない実用性を持ちます。
- 価格レンジ：過去最高値 $2.14、最安値 $0.1733 と、非常に幅のある価格変動を経験しているため、投資には慎重さが求められます。
- ウォレット戦略：Trust Wallet を活用することで、非カストディアルかつ安全な保管が可能ですが、送金・管理には手数料やセキュリティに注意が必要です。
- 取引所戦略：現時点で bitFlyer には ONDO の取扱が確認されていないため、対応取引所を選定して取引・出金を行うことが現実的です。
- リスク管理：供給アンロック、価格変動、ガスコスト、流動性、セキュリティといった多面的なリスクを理解し、長期保有や戦略的参加を検討することが望ましいです。
