Injective Protocol（INJ）とは — 基本概要
Injective Protocol（インジェクティブ・プロトコル）は、高速で相互運用性に優れた Layer 1 ブロックチェーン を基盤とした DeFi（分散型金融）プラットフォームです。分散型取引（デリバティブ取引、先物、パーペチュアルスワップなど）、コラテラルとしてのトークン利用、ガバナンスなど、多機能な金融サービス構築を支えるインフラを提供しています。
そのネイティブトークンが INJ（Injective Token） であり、トークンはガバナンス（投票）、ステーキング、プロトコルの手数料収益還元（バーンなど）に利用されます。
INJ の価格履歴（過去最安値と最高値）
INJ の価格変動を振り返ると、次のような主要ポイントが確認されています：
- 過去最高値（ATH）：CoinGecko によれば、INJ の史上最高値は 52.62 USD（2024年3月14日付近）です。
- 過去最安値（ATL）：同じく CoinGecko で、INJ の最安値は 0.6574 USD（2020年11月頃）と報告されています。
また、DigitalCoinPrice でも類似のデータが提示されており、ATH を約 52.75 USD、ATL を約 0.66 USD としています。
これらの履歴から、INJ は市場初期から非常に大きな値動きを経験してきたトークンであることがわかります。
Trust Wallet による INJ の管理
1. Trust Wallet との統合
Injective の公式発表によれば、Trust Wallet は Injective ネットワーク（メインネット）を正式にサポートしており、INJ の保管およびステーキングが可能です。
この統合により、Trust Wallet を利用するユーザーは Injective エコシステム内のネイティブ dApp へのアクセスや、INJ のステーキングをアプリ上で直接操作できます。
2. INJ を Trust Wallet に追加・保管する手順
Trust Wallet で INJ を管理する基本手順は以下の通りです：
- Trust Wallet をダウンロード・起動
スマートフォンに公式アプリをインストールし、ウォレットを作成または既存ウォレットにログインします。 - INJ を追加
ウォレット画面の「資産を追加（Receive または＋アイコン）」から “INJ” を検索し、INJ（Injective Token）を選択して有効化します。 - 入金アドレスの取得
「受け取る（Receive）」を選んで INJ アドレスを表示し、そのアドレスをコピーして取引所などから送金します。
これにより、Trust Wallet 内に INJ が表示され、残高の管理が可能になります。
3. ステーキング（委任）
Trust Wallet では INJ のステーキングも簡単に行えます。公式ガイドによれば、以下の手順で操作可能です。
- アプリのメイン画面から「Earn（イールド）」を選択。
- INJ を選択し、「ステーク（Stake）」をタップ。
- ステーキングしたい INJ の数量を入力。
- ステーキング先（バリデーター）を選択して確認。
- トランザクションを承認。
なお、ステーキングには 21日間のロック期間（アンステーク期間） がある点に注意が必要です。
報酬（リワード）はネットワーク条件やバリデーターの選定によって変動する可能性があります。
Trust Wallet で INJ を送金する方法
Trust Wallet に保管された INJ を他のアドレス（取引所、別ウォレットなど）に送金するには、以下のような流れをとります：
- 送金先アドレスの確認
送金先のウォレットまたは取引所が Injective ネットワークの INJ を受け付けているか確認します。 - Trust Wallet で送金操作
ウォレット内の INJ を選択 → 「送金（Send）」 → 送金先アドレスを貼り付け → 送金量を指定。 - 手数料（ガス代）を用意
Injective ネットワーク上のトランザクション手数料（ガス代）をカバーするために、ウォレット内に一定の INJ を残しておくか、別のトークンを用意する必要があります。 - 送金を確認・実行
アドレス、数量などを慎重に確認してから送金を確定します。 - トランザクション確認
送金後、トランザクションハッシュ（TXID）を利用してブロックチェーン・エクスプローラーで状況を確認できます。
bitFlyer における INJ の取扱い
bitFlyer（ビットフライヤー）は日本を代表する暗号資産取引所ですが、現時点（私の調査時点）では INJ（Injective Token）を上場または取り扱っているという公表情報は確認できません。bitFlyer の暗号資産リストや新規上場情報の中に、INJ の名前は見受けられませんでした。
この点から、INJ を取引したり出金・入金したりする際には、bitFlyer ではなく INJ 対応の他の取引所（例：Binance や Injective ネットワーク対応の取引所）を利用する必要がある可能性が高いです。
注意点・リスク
- ネットワークの選択ミス
INJ には複数のチェーン（例：Injective ネットワーク、ERC-20 など）が存在するため、誤ったチェーンを使って送金すると資産を失うリスクがあります。特に、Trust Wallet における送金時にはネットワークを慎重に確認してください。 - ステーキングのロック期間
前述のとおり、INJ のステーキングには 21日間のアンステーク（ロック解除）期間があります。この間、ステーク済みの INJ は利用できません。 - 手数料（ガス代）
Injective ネットワークの送金にはガス代が必要です。送金前にガス代を確認し、十分な残高を確保しておくことが重要です。 - 価格変動リスク
INJ は過去に大きな価格変動を経験しています（最低 0.65 USD付近から最高 52 USD以上）。投資や長期保有を検討する際は、ボラティリティを十分に理解し、リスク管理を行ってください。 - 取引所対応リスク
bitFlyer など国内取引所で取り扱いがない場合、信頼性の高い海外取引所を利用する必要があります。その際、取引所のセキュリティや出金手続きに注意が必要です。
まとめ
- Injective Protocol（INJ）は、分散型金融（DeFi）用途に特化した Layer 1 ブロックチェーンのネイティブトークン。
- 価格履歴を見ると、過去最安値は約 0.6574 USD、過去最高値は約 52.62 USD と非常に大きく変動してきた。
- Trust Wallet は INJ のメインネットを正式サポートしており、保管・ステーキング・送金が可能。
- ステーキングには 21 日間のロック期間がある。
- bitFlyer では現時点で INJ の取り扱いが確認されておらず、INJ の売買には他取引所を利用する必要がある可能性が高い。
