はじめに：Shiba Inu（SHIB）とは
Shiba Inu（シバイヌ、ティッカー：SHIB）は、ミームコイン（インターネット文化発祥のジョークまたはコミュニティ主導の仮想通貨）の代表格の一つです。2020年8月に「Ryoshi」という匿名の開発者によって作られ、イーサリアム（Ethereum）の ERC-20 トークンとして設計されています。
SHIB は「ドージコインから派生した犬系コイン」というイメージが強いですが、単なるジョークコインに留まらず、コミュニティ主導で NFT 発行、ガバナンス投票や DApps の展開など幅広い用途が模索されています。
SHIB の価格履歴：最安値と最高値
SHIB の価格は、その供給量やミームとしての人気などを背景に大きく変動してきました。
- 史上最高値（ATH）：CoinGecko や Bybit などによれば、SHIB の過去最高価格は約 0.00008616 USD 程度です。
- 史上最安値（ATL）：CoinMarketCap のデータによると、最安値は 2020年9月の 約 0.000000071262 USD（日本円換算で非常に小さい単価） とされています。
日本円換算のチャートを bitFlyer の画面で確認すると、SHIB は 0.0014 円前後で推移していることが見られます。
このような極小単価と膨大な供給量（最大供給量は非常に大きい）という特性が、SHIB によるミーム的な投資・保有の魅力を支えている一方で、価格変動リスクを高める要因にもなっています。
Trust Wallet（トラストウォレット）とは
Trust Wallet はスマートフォン向けのマルチ暗号資産ウォレットで、ERC-20 トークンを含む多くの通貨をサポートしています。SHIB を管理するためにもよく使われるウォレットです。Trust Wallet の公式サイトでも、Shiba Inu のウォレット機能を案内しています。
主な特徴としては：
- 秘密鍵の自己管理
ユーザー自身が秘密鍵を保有し、コントロールできます。これによりウォレットに保管された資産の所有権を強く保持できます。 - リカバリーフレーズのバックアップ
ウォレットを新規作成する際にはシードフレーズ（リカバリーフレーズ）が発行され、これを安全に保存することで端末を紛失した場合でも資産を復元できます。 - セキュリティ
フィッシング詐欺の警告、アプリ更新の重要性、シークレットフレーズを他人と共有しない旨が明示されており、セキュリティの基本がきちんと設計されています。
Trust Wallet を使った SHIB の管理：送受信手順
以下に、Trust Wallet で SHIB を受け取り・送金・管理する流れを説明します。
- ウォレット作成／インストール
スマートフォンに Trust Wallet アプリをインストールし、新しいウォレットを作成します。リカバリーフレーズは必ずオフラインで安全に保管します。 - SHIB を有効化
ウォレット画面で資産一覧を表示し、Shiba Inu（SHIB）を追加または表示させます。 - 受け取り（入金）
「受け取る（Receive）」を選択 → SHIB を指定 → 表示されたアドレス（ERC-20 ネットワーク）をコピーまたは QR コードで取得 → 送金元（取引所や他ウォレット）に指定。 - 送金（出金）
「送信（Send）」を選択 → SHIB を選ぶ → 送金先アドレスを入力 → 送金量を指定 → ガス代（手数料）を確認 → 内容をチェックして送金を実行。 - 着金の確認
送金後、Trust Wallet のトランザクション履歴でステータスを確認します。また、ブロックチェーンエクスプローラー（例：Etherscan）で TXID を使って詳細を追跡することも可能です。 - バックアップと保護
ウォレット作成時に発行されたリカバリーフレーズは紙や金属プレート、オフラインデバイスなど安全な媒体に保管し、不正アクセスを防ぐためにシード共有を避けます。
bitFlyer における SHIB の取扱い
日本の大手暗号資産取引所 bitFlyer でも、SHIB（シバイヌ）は取り扱われています。
- bitFlyer は 2023年3月22日に SHIB の取り扱いを発表し、アルトコイン販売所において SHIB の取引を開始予定としました。
- 実際には 2023年3月29日から SHIB の取り扱いが始まったことが、bitFlyer の報告およびプレスリリースで確認されています。
- bitFlyer の SHIB / 日本円チャートによれば、1 SHIB あたりの価格が小数点以下（円単位）でリアルタイムに表示されており、最低・最高の24時間内変動も確認可能です。
- 送付（出庫）の手数料や最低送付量に関する正確な公開情報は bitFlyer のサポートページで確認する必要がありますが、取引所側でアドレス登録や安全確認が必要になるケースがある点を留意してください。
Trust Wallet から bitFlyer への SHIB 送金：注意点
Trust Wallet に保管している SHIB を bitFlyer に送金（入金）する際には、以下の重要なポイントに注意が必要です。
- アドレスの正確性
bitFlyer で表示される SHIB 入金アドレスを、Trust Wallet の送信先として正確に入力する必要があります。ミスがあると資産を失う可能性があります。 - ネットワークの確認
SHIB は ERC-20 トークンであるため、イーサリアムネットワーク（Ethereum）を経由します。誤ったチェーンを選択するとトランザクションが失敗したり、資産が消失するリスクがあります。 - ガス代（手数料）
SHIB の送金はガス代が発生します。送金時に提示される手数料を確認し、適切なガス価格を設定して送信することが重要です。 - テスト送金
初めて送金を行う場合や、新しいアドレスを使う場合は、少額を使ってテスト送金を行い、着金を確認してから本送金を実施するのが安全です。 - 反映時間
送金後、Ethereum ブロックの承認や bitFlyer 側の処理により、入金が即座に反映されないことがあります。余裕を持って送金を行うべきです。 - セキュリティ管理
Trust Wallet のシードフレーズを安全に管理し、送金中は不審なリンクやフィッシングサイトに注意することが大切です。
Trust Wallet による SHIB 管理の利点とリスク
利点
- 自己管理
Trust Wallet を使用すると、秘密鍵を自己管理でき、取引所リスク（ハッキング、破綻など）を軽減できます。 - 利便性
スマートフォンでいつでも資産残高を確認でき、送金・受け取りも容易です。 - 多用途性
Trust Wallet では SHIB を保管しつつ、DApps（分散型アプリ）やスワップ機能を通じて他のトークンに交換することも可能です。
リスク
- ガス代の負担
ERC-20 トークンとしての SHIB は、送金時にイーサリアムのガス代が必要です。ネットワークが混雑しているとコストが上がる可能性があります。 - アドレス誤り
送信先アドレスを間違えると、資産が永久に失われるリスクがあります。 - バックアップ不備
リカバリーフレーズを適切に保管していないと、デバイス紛失時に復元ができなくなります。 - 取引所制限
bitFlyer 側の入金ルール、最低入金額、アドレス登録などをよく確認しないと送金が受け入れられない場合があります。
まとめ
- Shiba Inu（SHIB）は、ミームコインとして誕生しましたが、コミュニティ主導のプロジェクトとして成長を続けています。
- 価格面では、過去最高値は約 0.00008616 USD、最安値は非常に低い単価まで下がったことがあります。
- Trust Wallet は SHIB（ERC-20）を安全に保管・送受信できるウォレットであり、秘密鍵管理やリカバリーフレーズによる復元が可能です。
- bitFlyer でも SHIB の取り扱いが開始されており、2023年3月からアルトコイン販売所で取引および入出金が可能になっています。
- 送金時はアドレスの正確性、ネットワークの確認、ガス代、テスト送金などの注意が必要です。
